【ハワイアンドレス】ホロク(Holoku)の歴史やそれにまつわるエピソードを紹介

2024.5.22
ハワイアンドレス・ホロク(Holoku)の歴史やエピソードを紹介

ハワイでオフィシャルな女性の衣装として知られているドレスには、いくつか種類があります。

ホロク、ホロムー、そしてムームーですね。これらのドレスは基本的には同じものですが、現代は着用シーンによって使い分けられています。

この記事では、日本でいうところの「着物」にあたるホロクについて、その歴史やホロクにまつわるエピソード、また、ハワイと日本でホロクを手に入れる方法などを紹介します。

 

ホロクとホロムーはムームーの前身ドレス

ホロクとホロムーはムームーの前身ドレス

古代ハワイアンの女性は、パウという木の皮から作ったスカートをはき、上半身は裸でした。

その後、ハワイへやってきた宣教師たちの妻たちがまとうドレスに目をやり、同じようなドレスが着たいと申し出たそうです。

しかし当時の王族の女性たちは体重が100㎏以上あり、大きな体形だったこと、西洋のドレスではハワイの気候に適さないことなどが理由で、ハワイアン女性の体形に合わせたドレスを作ることになりました。

西洋の一般的なドレス、コルセットが必要な形からタイトさをなくし、ヨーク(服の切替部分)を胸よりも少し高い位置へ移動させ、袖を短くし、風通しがよくしたのです。

この際に、西洋のフォーマルなドレスに似せて作られたのが、ホロクです。

ヨークをつけ、裾は後ろ側に長いトレーンをつけ、ウエストを少し絞ったものを指します。

ゴージャスなホロクはダンスパーティーなどでは大人気でしたが、長い裾は日常生活では使いにくいため、裾を短くした「ホロムー」が作られました。

その後一般人に浸透する中で、さらに裾が短くウエストの絞りをなくした「ムームー」が作られました。

たとえるなら、ホロクは「着物」でムームーは「浴衣」のような位置づけです。

伝統的な衣装ですが、普段着として着られることは少なくなりました。

▼以下の記事でムームーについて解説しています。

ハワイの伝統衣装ムームーは女性の正装。ムームーの柄や着こなし方法を解説

 

伝えられたドレスの原型は「マザー・ハバード・ドレス」

宣教師の来島とともにポリネシア地方やハワイに伝えられたのは、マザー・ハバード・ドレスというものが原型です。

これは可能な限り肌を隠したドレスで、ハイネックで長袖、足元までの長いスカートというものでした。

ただし、西洋の女性たちをしめつけて心身の健康を害していたコルセットから解放するために考え出されたもので、ゆったりしているという特徴があります。

宣教師の妻たちによってポリネシア地域の女性たちに伝えられましたが、呼び方は地域によって異なります。

タヒチではアフ・トゥア(‘ahu tua)、サモアやトンガではプレタシ(puletasi)プレタハ(puletaha)、そしてハワイではホロク(Holoku)と呼ばれていました。

ハワイ語でホロは「動かす」、クは「止める」という意味があり、当時は足ふみのペダルミシンで衣装を作ったことから、この名前が生まれたと言われています。

 

ホロクは王族女性から広がっていった

ホロクは王族女性から広がっていった

王族の女性たちの間でホロクは大流行し、キリスト教徒になった一般人にもドレスの着用は習慣としてすぐに浸透しました。

しかし、クリスチャン以外のハワイアンは、まだ下半身はスカートで上半身は裸という格好だったようです。

服を着るという習慣がハワイ中に広がるには数年かかりましたが、1829年くらいには一般にも着衣が定着しました。

ただし、ハワイの人々と西洋人とのドレスについての概念には、隔たりがあったと言われています。

西洋人は肌を隠し、謙虚さと礼儀正しさを備える社会習慣のために洋服を身にまといましたが、ハワイアンは身を隠すというためよりもステータスを見せるために着ていたというのが本音のようです。

服を着られる身分であることを世に示す、ということですね。

参考:ALOHA PROGRAM「ムウムウ

 

最初にホロクを披露したのはカラクア王妃

一説には、カメハメハ大王のお后の一人であったカラクア王妃が、宣教師の妻たちと同行し、自分用のドレスを作るように要求したとされています。

そのドレスを王妃は、王が開いた宣教師たちを招待したパーティーで着用し、大変な注目を集めました。

そのときのホロクは、ハイネックでストレートスカート、袖も長袖で細めのものといった、肌を隠す衣装だったと伝わっています。

参考:ALOHA PROGRAM「ムウムウ

 

黒いホロクを着ていた王族女性は2人いた

ホロクはドレッシーな衣装であるため、白やラベンダー、緑など、明るい色が好まれたようです。

しかし、カメハメハ大王の妃の一人で、大変力があったカアフマヌ王妃と、ハワイ王国最後の女王であるリリウオカラニ女王の二人は、黒いホロクを着用していました。

カアフマヌ王妃については、黒色を好んで着ていたのか他に何かの理由があったのかが定かではありませんが、リリウオカラニ女王が黒ホロクを着用したのは、王国崩壊への抗議であると伝わっています。

 

ホロクは伝統衣装として結婚式やフラで着用されている

ホロクは伝統衣装として結婚式やフラで着用されている

ホロクはムームーに比べると、ウエストを絞ったデザインで女性的なラインをアピールしつつ、すっきりと着られます。

そのためフォーマルドレスとして、結婚式では白いホロクが人気です。

フラでもかつては裾の長いホロクを着て踊る人たちがいました。

現在ではタブー視されている「ヒールを履き」「ホロクの裾を蹴って」フラを踊ることも、徐々に復活しつつあるそうです。

 

ホロクを手に入れる方法

ホロクを手に入れる方法

ホロクは日本にいてもハワイに注文を出して宅配便で受け取れますが、ハワイではオアフ島に、オーダーメイドで作ってもらえる店とレンタルできる店があります。

  • オーダーメイドで作ってもらう:プリンセスカイウラニ
  • レンタルする:ムームーレインボー

 

ちなみに、オーダーメイドで作る店とレンタルする店は同じ日本人デザイナーが経営に携わっており、同じビルで営業をしています。

 

オーダーメイドで作ってもらう:プリンセスカイウラニ

プリンセスカイウラニはハワイで愛されて60年以上の歴史がある、ハワイアンドレスの老舗です。

ハワイの職人たちによって、ひとつひとつのドレスを丁寧に作るといった特徴があります。

1サイズ1デザインと色でしか作らないため、既製品の扱いはあまりありません。

インターネットによるオンラインショップでの購入も可能です。電話は英語のみとなりますが、メールなら日本語でも対応してくれますよ。

オーダーメイドドレスは好きなデザイン、生地で1着から注文できるため、特別な日のために注文する方が多いようです。

 

レンタルする:ムームーレインボー

ムームーレインボーは、ハワイでの挙式・披露宴での参列に衣装を借りられる店です。

欧米人とは体格が異なる日本人に合わせて作られた規格製品は、商品の85%以上を占めるため、華奢な日本人女性でもピッタリの服が見つけられるでしょう。

準備なしでハワイにきてもOKなように、靴やバッグ、アクセサリーも豊富に用意されているうえ、スタッフは全員日本人で構成されているため、言葉の心配もいりません。

こちらは来店予約が必要ですので、注意してください。

 

クラシックで華やかな伝統衣装のホロクをぜひ一度!

ホロクはムームーよりもドレッシーで、すっきりとしたラインの伝統衣装です。

結婚式やフラなどで使われる特別な衣装として、今もハワイでは着られています。

日本人もハワイで結婚式を挙げる際などに、身にまとうことが多いでしょう。

オーダーメイドでも作れますが、レンタルも可能です。ホロクを着る機会があれば、ぜひその歴史や独特のラインを楽しんでくださいね。


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