オアフ島で実施されているプラスチック削減の取り組みとは?

2025.1.13
オアフ島で実施されているプラスチック削減の取り組みとは?

美しい大自然に囲まれたハワイでは、環境を守るための取り組みも多くなされています。

たとえば、サンゴを守るために有害な日焼け止めを禁止し、環境に配慮した日焼け止めを制作・販売するなどです。

この記事では、ハワイの社会目的である「ゼロ・ウェイスト」の背景や、オアフ島でのプラスチック削減の取り組みについて解説します。

また、環境に配慮したショップをいくつか紹介しますので、オアフ島訪問時には立ち寄ってみてくださいね。

▼以下の記事で海の規制について解説しています。

ハナウマ湾の楽しみ方5選! 規制を遵守しながら美しい海を堪能しよう

 

ハワイの社会目的「ゼロ・ウェイスト」とは?

ハワイの社会目的「ゼロ・ウェイスト」とは?

プラスチックゴミによる深刻な環境破壊に瀕しているハワイでは、海洋環境保護のために脱プラスチックの取り組みが強化されつつあります。

オアフ島のプラスチック削減の取り組みを紹介する前に、まずは地球の大きな問題である海洋プラスチックゴミの渦、そしてプラスチックゴミがなぜ問題なのかについて、みていきましょう。

 

巨大な海洋プラスチックゴミの渦

ハワイの海洋環境に深刻な影響をもたらしているのが、プラスチックゴミです。

世界中でポイ捨てされたプラスチックゴミは最終的に海へと運ばれ、黒潮・北太平洋海流・カルフォルニア海流・北赤道海流の4大海流に集まり、海洋プラスチックゴミとなって渦を作り漂流します。

その中でも最も大きな海面に浮遊したゴミの渦は、ハワイとカルフォルニアの間にある「太平洋ゴミベルト」と呼ばれるもの。

主にプラスチックゴミで形成されており、その面積はなんと日本の国土面積の約4倍にもなるのです。

 

プラスチックゴミによる悪影響

プラスチックは人間にとって大変便利なものですが、自然にとっては以下の面で良くない影響が大きい素材です。

プラスチックゴミによる海への悪影響
  • ゴミとなって海岸に押し寄せ美しい景観が失われること
  • サンゴなどの生き物が埋もれ、死んでしまうこと
  • 海洋生物が誤飲したり怪我をしたりする原因になること

プラスチックはそもそも、他の素材とは違って微生物による分解ができません。

そのため、自然に還るのにとてつもない時間がかかります。

たとえばペットボトルで450年、レジ袋は20年ほどの時間が必要です。

捨てられゴミとなり、水に流されたプラスチックは波や砂にもまれ強い紫外線にさらされます。

そして最終的には直径5mm以下の「マイクロプラスチック」になり、水中を漂うのです。

マイクロプラスチックは海洋生物が餌として誤飲しやすく、それが死ぬ原因になるうえに、海洋生物を食べる人間の体内にも蓄積されることがわかっています。

つまり、プラスチックゴミは地球の自然環境だけでなく、生き物にとって悪影響を及ぼすのです。

 

ハワイ全体で行われているプラスチックゴミ対策

日本でもレジ袋の有料化がなされましたが、ハワイでは早いところで2011年からプラスチックゴミの対策が始まっています。

2011年にカウアイ島やマウイ島でプラスチック製レジ袋の販売が禁止になったことを始めとして、発泡スチロール製のプレートやコップの使用禁止、ビーチの清掃活動、ゴミの再利用などの対策が次々と行われています。

 

オアフ島で取り組まれるプラスチック削減対策の流れ

以下は、ハワイ州オアフ島で取り組まれているプラスチック削減の流れです。

プラスチックゴミ削減の取り組み

【2019年12月4日】

ホノルル市議会で使い捨てプラスチック禁止法のひとつ、ビル40が可決。
– 食品版売業者はプラスチック製品の使用をやめ、生分解性プラスチックや紙、再生可能な容器での商品提供をする。

【2020年1月1日】

スーパーやデパート、日用品店などでプラスチック製レジ袋の使用全面禁止。
– 市の施設や市が主催・許可するイベントでは、発泡スチロール含有容器などの提供・販売・使用を禁止する。

【2021年4月1日】

レストランを含む食品販売業者への新しい条例が施行(1弾目)。
– 使い捨てプラスチック製品(フォークなど)は、顧客の要望があった場合のみ提供を許可する。

2019年に可決された条約は、パンデミックやサプライチェーン問題などによって施行が延期されていましたが、2022年9月6日から施行されています。

参考:日刊サン「【ハワイニュース】使い捨てプラスティック、発泡スチロール容器 9月6日から禁止

 

ホノルルのゼロ・ウェイスト・ショップやエコショップとは

ホノルルのゼロ・ウェイスト・ショップやエコショップとは

ゴミを出さないこと、環境を守ることを目的として据えているさまざまな店が登場し、ホノルルで営業しています。ここでは以下の4店舗を紹介しましょう。

  • Protea Zero Waste Shop
  • Keep It Simple
  • Leinaiʻa
  • Every Day Better by Green Meadows

Protea Zero Waste Shop

プロテア・ゼロ・ウェイスト・ショップ(Protea Zero Waste Shop)はホノルルから車で30分ほど走ったところにあるカイルア地区のお店です。

ハワイ初のゼロ・ウェイストショップとして一時大変話題になりました。

ゴミを出さないため、量り売りで必要量を持ち帰りボトルに入れるというやり方をしています。

取り扱い商品は幅広く、シャンプーやコンディショナー、ボディソープといったケア商品から台所用品、美容液などの化粧品まで。

もし自宅に空瓶がなければ、詰め替え用瓶はお店での購入が可能です。

住所:35 Kainehe St Unit 102, Kailua, HI 96734
営業時間:10:00~18:00(土日は16:00閉店)
公式サイトhttps://proteazerowaste.com/

 

Keep It Simple

キープ・イット・シンプル(Keep It Simple)はカイムキ地区に2020年末にオープンした2店目のゼロ・ウェイスト・ショップです。

洗濯用洗剤やキッチン用洗剤、オーガニックフードなどを取り扱っています。

住所:3466 Waialae Ave Suite, Honolulu, HI 96816
営業時間:10:00~19:00
公式サイトhttps://www.keepitsimplezerowaste.com/

Leinaiʻa

プロテア・ゼロ・ウェイスト・ショップのお隣にあるのがレイナイア(Leinaiʻa)です。こちらはマイクロプラスチックを再利用したアクセサリーなどを取り扱うジュエリーブランド直営店で、サスティナブル商品を制作・販売しています。

マイクロプラスチックはビーチクリーンアップ活動で集めたもので、アクセサリーを制作するのは日本出身のアーティスト。シンプルかつおしゃれなアクセサリーは、地元の人々にも好評です。

住所:35 Kainehe St #101, Kailua, HI 96734
営業時間:火~土:10:00~17:00・日:10:00-15:00
定休日:月曜日
公式サイトhttps://www.leinaia.com/

Every Day Better by Green Meadows

エブリデイ・ベター・バイ・グリーン・メドウズ(Every Day Better by Green Meadows)は2019年オープンのサスティナブル商品を取り扱うお店です。

ワイキキから車で近い、カイムキ地区にあります。極力プラスチック製のパッケージを使わず、ナチュラル素材でさまざまな雑貨や文房具、家庭用品を制作・販売しています。

 

オアフ島のプラスチック削減の取り組みについて知ろう!

ハワイは豊かな自然に囲まれた美しい国ですが、世界中から捨てられるプラスチックゴミの悪影響を大きく受けている国でもあります。

ハワイ、オアフ島でのプラスチック削減の取り組みについて知り、わたし達にできることは何かについても考えてみてはいかがでしょうか。


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