- カウアイ島のワイルア川州立公園の観光スポット
- ワイルア川とハワイアンにまつわる歴史について
- ワイルア川州立公園でのアクティビティについて
カウアイ島はハワイ諸島でも最古の島と呼ばれており、火山の噴火でできた自然豊かな島です。
日本人観光客が最も少ない島と言われているため、いつもとは違うハワイを体験したいという方はカウアイ島を訪問してみてはいかがでしょうか。
この記事では、カウアイ島が誇るハワイ文化の発祥の地「ワイルア川」一帯を含む、ワイルア川州立公園について紹介します。
公園内の魅力的な観光スポットをいくつか説明しますので、カウアイ島訪問の際の参考になれば幸いです。
目次
ワイルア川州立公園はカウアイ島を代表する観光スポット
ワイルア川州立公園はカウアイ島きっての観光スポットであり、古代から続くハワイの文化の原点でもある場所です。
海側はリッドゲート州立公園から、山側はワイアレアレ山の麓まで広がる土地が、ワイルア川州立公園として指定されています。
大自然に囲まれたエリアでジャングルのような森が広がっており、映画のロケ地によく使われてきました。
ワイルア川州立公園が使われた映画では「ジュラシックパーク」や「アウトブレイク」などが有名です。
ワイルア川は全長20マイル(約32㎞)です。これはカウアイ島において最長で、ハワイ全体でも最大級の広さを持っています。
そして、ハワイで唯一、カヤックより大きなボートが航行できる内陸水路でもあります。
世界最大の降雨量を誇るワイアレアレと、カヴァイキニの山を源流とする2つの川が1つになり、ワイルア川となっています。
ワイルア川州立公園の詳細
・名称:ワイルア川州立公園(Wailua River State Park)
・住所:Wailua river state park, Kapaa, Hawaii 96746
・駐車場:あり
・入場料:無料
・開園時間:7:00~19:45
・アクセス:リフエ空港から車で約20分
地元の人々もたくさん訪れるため、土曜日と日曜日は混雑することがあります。
カウアイ島のワイルアはハワイ文化発祥の地
ハワイ諸島の中でも最も古い島はカウアイ島とニイハウ島の2つで、昔は地続きだったと言われています。
そしてワイルア川州立公園の海側は、かつて、大航海時代に古代ポリネシア人が最初にハワイにたどり着いた場所です。
ワイアレアレ山から海まで流れる川の河口は淡水と海水が混じる場所で、昔から魚がたくさん採れました。
また、肥沃な土地であったことから穀物や野菜が豊富にできたこと、気候が安定していることなどの理由から、早くから人が住んできた場所です。
ただし、河口近くには主に王族や地位の高い人が住み、一般の人々は山側に住んでいたそうです。
海側はカウアイ王国における政治や宗教の中心地であったため、神殿や礼拝所、避難所など数々の遺跡があります。
カウアイ島において、ワイルア川州立公園は最も神聖な地とされています。
それゆえに、州立公園一帯はハワイアンにとって文化発祥の地であり、フラ発祥の地ともされています。
ちなみに、ハワイ神話で有名な火の女神ペレの妹ヒイアカが、姉ペレの恋人ロヒアウを探す旅でカウアイ島に来たときも、ワイルアがスタート地点でした。数多くの神話が残る場所でもあるのですね。
ワイルア川州立公園の魅力
ワイルア川州立公園の見どころや魅力について紹介します。
- ワイルア川でのカヤック
- シダの洞窟ボートツアー
- オパエカア滝
- ヘイアウ群
- クアモオ・ロード
- ポハク・ホオハナウ
ワイルア川でのカヤック
ワイルア川は幅が広く長く、急流はありません。ゆっくりと穏やかに流れる川であるため、カヤックやスタンドアップパドルなどが安全に楽しめます。
カヤックだけを楽しむプランもありますが、多くの人はそのまま川を遡って上流まで行き、そこから山道を歩いてウルウェヒ滝(通称:シークレットフォールズ)までいくカヤック&ハイキングコースに参加しています。
川をカヤックで登っているときには、どこまでも広がる緑や切り立った山、遺跡、地元の人々の家などを水面からゆったりと楽しみましょう。
シダの洞窟ボートツアー
ワイルア川の河口近くから、シダの洞窟ツアーのボートが出ています。
スミス・カウアイが運営している遊覧船ツアーで、ボートの中ではフラダンスやハワイアンソングの演奏などがあり、参加者を楽しませてくれると人気があります。
シダの洞窟は、エルヴィス・プレスリー主演映画「ブルー・ハワイ」のロケ地にもなった場所で、かつてはハワイ王族のみが立ち入ることが許された場所でした。
シダの洞窟は陸路ではいけないため、必ずボートに乗る必要があります。
オパエカア滝
オパエカアは「飛び跳ねるエビ」という意味で、かつてはたくさんのエビが滝つぼ付近でぴちぴちと飛び跳ねていたことに由来しています。
滝は高さが45.72mあり、滝つぼを見るためには急な坂を下りる必要があるため、地元の方以外には難しいでしょう。
滝全体が見える展望台が近くに整備されていますので、そちらから観賞することをおすすめします。
ヘイアウ群
ヘイアウとは礼拝所のことで、ワイルア川の周囲には考古学的にも貴重なヘイアウ跡がいくつも残っています。
残念ながらヘイアウは1819年のカプ制度廃止によって壊されてしまったため、現在は、残されている土台や石積みなどの見学となります。
以下が、ワイルア川州立公園での代表的なヘイアウです。
- ポリアフ・ヘイアウ
- ヒキナ・アカラ・ヘイアウ
- マラエ・ヘイアウ
- ククイ・ヘイアウ
- ホロホロク・ヘイアウ
ヘイアウには大きく分けて2つのタイプがありました。
ひとつは生贄を捧げて戦勝を祈る儀式を行う場で、もうひとつは罰を受けた者や女性と子供が戦争から逃げるための保護の場でした。
ヒキナ・アカラ・ヘイアウはプウホヌア・タイプ(保護地)だったと言われています。
現代でもカフナ(神官)などがカウアイ島を訪れる際にはヘイアウ群へ立ち寄り、入島の許しを得るためのチャンティング(詠唱)を捧げているそうで、運が良ければその姿が見られます。
クアモオ・ロード
川に沿ってのびる「クアモオ・ロード」は「王の道」と呼ばれるもので、昔は王族など身分が高い人のみ通れた道です。
この道沿いにヘイアウが点在しているため、川や畑、山など美しい風景を見ながらヘイアウの散策をしてみてください。
ポハク・ホオハナウ
ポハクとは、ハワイ語で「石」を指します。ホオハナウはバースストーンの意味で、昔、王族など身分の高い女性がその石の上で出産したという言い伝えがあります。
ワイルア川州立公園内でも強いパワースポットのひとつですね。
カウアイ島最後の王であるカウム王もこの石の上で生まれたそうですよ。
石の隣にはポハク・ピコ(へその緒の石)があり、バースストーンの上で生まれた子供のへその緒や、母親の胎盤などを隠しました。
へその緒は過去や未来とのつながりであると考えられており、他人に汚されてはいけないものであったため、岩の隙間に隠されたのだそうです。
ワイルア川州立公園で大自然と共に遊び学ぼう!
ワイルア川州立公園は、ハワイの文化発祥の地とされています。かつて、ポリネシア人がカヌーに乗ってやってきた場所で、ここからハワイは始まりました。
大きな公園で、ここでしか見られない景色や珍しい植物などに出会えます。ハワイの文化や歴史にじっくり触れながら、自然のパワーを感じてみてくださいね。