ココナッツは元々ハワイになかった? ハワイとココナッツの歴史や人気のココナッツスイーツを解説

2024.12.9
ココナッツは元々ハワイになかった? ハワイとココナッツの歴史や人気のココナッツスイーツを解説
この記事の主な内容
  • ココナッツとハワイの関係について
  • ハワイのココナッツとパームツリー
  • ココナッツを使ったハワイで人気のスイーツ

ハワイと聞けばココナッツを思い浮かべる人も多いかと思います。

ココナッツはヤシの木になる実のことですが、実は、ココナッツはハワイにもともとあったものではなく、古代ハワイに外来種として持ち込まれたものです。

この記事では、ココナッツの特徴や用途、ハワイとココナッツの関係、ハワイで人気のココナッツスイーツなどを解説します。

 

ココナッツはココヤシの果実

ココナッツはココヤシの果実

ココナッツとはヤシの木になる楕円形の実で、大きなものだと直径30㎝ほど、重さ4㎏ほどに成長します。

実の内側には白い固形の胚乳と、ジュースとして飲用できる液状の胚乳が詰まっています。

ココナッツという呼び方の由来は、一説によると内果皮の基部近くに3つの孔があり、この孔がサルに似ていることからココス(ポルトガル語でサル)と名付けられ、それがココナッツに変化したそうです。

ヤシの木は街路樹や海岸の植栽として使われることが多く、大体8m間隔で植えられることが一般的で、50年もの間、毎年40〜80個前後の実をつけます。

 

ココナッツの用途

ヤシの木の実であるココナッツは、捨てるところがないと言われる果実です。

ハワイでは、以下のようにココナッツを使用してきました。

ココナッツの様々な使用用途
  • 外果皮:土質改良剤
  • 中果皮:たわし・縄
  • 内果皮:器・楽器
  • 胚乳:ジュース・ココナッツミルク・菓子・ヤシ油

ちなみに、日本でも人気があるココナッツウォーターは、多くの商品が熟して固くなった胚乳を水と混ぜて作ったもので、胚乳そのものではありません。

健康によいと言われるココナッツウォーターは新鮮なココナッツから採れるものであるため、ハワイを訪れる際には、ぜひ現地でココナッツジュースを飲んでみてはいかがでしょうか。

 

ココナッツの木とパームツリーの違い

日本語ではまとめてヤシの木と呼びますが、ヤシの木には多くの種類があります。

しかし大別すると「ココナッツがなるもの」そして「ココナッツがならないもの」の2種類です。

ココナッツがなるものをココナッツツリー(ココヤシ)、ならないものをパームツリーと呼びます。

ちなみにパームツリーにもさまざまな実がなりますが、ココナッツとは異なるものです。

 

ハワイとココナッツの関係

ハワイとココナッツの関係

ココナッツが実るヤシの木は、フィジー語で「ココヤシ」、ハワイ語で「ニウ」と呼ばれています。

ハワイの在来種ではなく、古代ポリネシア人がタヒチからハワイへと持ち込んだカヌープラントと呼ばれる植物のひとつでした。

来島にも諸説ありますが、その中でも有名な言い伝えを紹介しましょう。

古代のタヒチで戦いの神(クー)を守る人だった男性が、激しい兄弟げんかの末にタヒチを離れることになりました。

そして彼は、仲間と共にタヒチを脱出、カヌーでハワイへやってきた際にココナッツを持ってきたとされています。

ちなみにその男性がハワイに来たことで、ハワイは内乱が絶えなくなったとも伝わっているため、カヌーで悲しみを運んできたとも言われています。

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ココナッツは重要な「道具」だった

古代ハワイアンは、ココナッツの実を食べることはあまりしなかったようです。

彼らは主に、皮や幹などを道具として使うために船で持ってきたと言われています。

ハワイでココナッツは、フラのドラム、子どものおもちゃ、食べ物を入れる器、皮を細くゆって縄、中皮はたわし、幹でカヌーを作るなどで使われました。

現在はココナッツの中身がジュースやチップスなどのおやつの他、化粧水や石鹸などにも使われています。

 

ハワイの市場でのココナッツの食べ方

ハワイでは、ファーマーズマーケットなどにいくとココナッツが売られています。

市場でココナッツを買うと、お店の人がナイフでココナッツを開けてくれるので、まずはストローを入れて新鮮なジュースを楽しみましょう。

ジュースを飲み終えたら、今度はお店の人が果実をスプーンで食べられるようにしてくれます。ココナッツの白い実はほんのり甘く、爽やかな味がすると人気です。

 

ハワイで人気のココナッツ・スイーツ

ハワイで人気のココナッツ・スイーツ

ハワイでココナッツを使った人気のお菓子、スイーツを紹介しましょう。

以下の4つは、ハワイのロコたちが子どものころから愛するお菓子。機会があればぜひ食べてみてください。

ココナッツの様々な使用用途
  • ハウピア
  • チチダンゴ
  • バターもち
  • ココナッツチップス

 

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ハウピア

ハウピア

ハウピアとは、ココナッツミルクからできているハワイ伝統の白く四角いお菓子で、簡単に言うとココナッツのハワイ風プリンです。

ハワイの伝統的な宴会ルアウでは、このハウピアは欠かせません。

ココナッツミルクを鍋で温めてコーンスターチや砂糖を加え、冷めたら大きな型に流し込み、冷蔵庫で冷やします。

乳白色で寒天のような食感をしており、プリンよりも歯ごたえがあります。

甘さは控えめで爽やか、レストランではロミロミサーモンなどと一緒に提供されていますので、食後のデザートとして、お口直しに最適です。

ハウピアは、ケーキに挟んで食べるなど、アレンジもよくされています。

ハウピアケーキなどの記載があれば、ぷるんとした食感のハウピアが入っていることが多いので、探してみましょう。

ただし、単にココナッツ風味だと示すためにハウピアと書いている場合もあります。

食品やメニューなどにハウピアと書いてあればココナッツ風味の意味になりますので、覚えておいてください。

 

チチダンゴ

チチダンゴ

チチダンゴは餅粉とココナッツミルクで作った、ハワイ生まれの和菓子です。

最初に作ったのは日系ハワイアンのお店「ニッショードー」(オアフ島ホノルル)という和菓子店の店主。

広島の和菓子店で修業をした初代が、ハワイにいる日系人のことを思って作り出したのが始まりと言われています。

ココナッツミルクが混ざった求肥はほんのりと甘く、ピンク色や緑いろ、白色などがあり、ハワイの子どもたちも大好きなおやつです。

 

バターもち

バターもち

バターもちと呼ばれているのは、ハワイの人々が小さなころから食べている定番のおやつです。

もとになっているのはフィリピンの「ビビンカ」というお菓子で、ハワイでフィリピンと日本の文化が混じってできたものと言われています。

見た目はブラウニーのような四角形をしており、フィナンシェとも似ていますが、中身はもちもちしています。

餅粉、ココナッツミルク、バター、卵、砂糖、ベーキングパウダー、塩、バニラエッセンスなどを混ぜて焼いたお菓子で、表面のサクサク感と中身のもっちり感を一度に味わえますよ。

 

ココナッツチップス

ココナッツチップス

ハワイのオーガニックスーパーでスナックの定番になっているのが「ココナッツチップス」です。

ココナッツをローストして作っており、サクサクの歯ざわりとほんのりした甘さが人気です。

ビールのおつまみとしても優秀なので、お酒を飲む方へのお土産にもおすすめですよ。

 

ハワイとココナッツの関係は深く長い

ココナッツを見るといかにも南国というイメージがあるため、ハワイにもともとあったものと考えてしまいがちですよね。

しかしココナッツは、実はハワイの外から持ち込まれたものです。

古代ハワイアンは実を食べるだけでなく、ココナッツのすべてを生活道具として活用してきました。

長年に渡り、ハワイアンの生活を支えてきたと言えるのがココナッツなのです。

ハワイを訪問した際には、ぜひ優しい甘さのココナッツ・スイーツを食べてみてください。ハワイ特有の歴史から生まれたお菓子は、お土産にも喜ばれること間違いなしです。


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