ハワイは世界有数のコーヒー国で、コナコーヒーなど希少価値が高いコーヒーがいくつも生産されています。
ハワイで有名なのはコナコーヒーですが、同じハワイ島のカウ地区で生産されているカウコーヒーもハワイ島内で人気があり、徐々に世界的に認知度も高まってきています。
この記事ではハワイが誇る、カウコーヒーについて紹介します。
カウコーヒーとはどのようなものか、コナコーヒーとの違いやカウコーヒーの歴史、美味しい淹れ方などについて、一緒にみていきましょう。
また、最後に日本でカウコーヒーが飲める場所もいくつか紹介しますので、参考にしてください。
目次
ハワイで採れる希少なコーヒー品種「カウコーヒー」
カウコーヒーは、ハワイ諸島のハワイ島、カウ地区で生産されているコーヒーです。
上品な酸味とフルーティーな甘味が特徴で、とにかく苦味が少ないため、コーヒーの苦味が苦手な方にもおすすめできます。
香りは甘く、チョコレートやココナッツに爽やかなフルーツを足したような香りです。
生産を開始した当時から現代にかけても化学肥料を使わず、有機肥料で栽培しています。
手作業での収穫後は水洗いしてから天日干しをし、機械乾燥で仕上げるという手間をかけているため、大量生産はせずに生産量も少ないままなのであることが高価格の理由です。
カウコーヒーはとても希少価値が高いコーヒーです。
コナコーヒーとカウコーヒーの違い
ハワイのコーヒーとして大変有名なコナコーヒーですが、カウコーヒーとはどちらもハワイ島で栽培・収穫されているアラビカ種のコーヒーという共通点があります。
しかし、マウナロア山を挟んで西側がコナで、南東側がカウと、生産地区が異なります。
以下に、それぞれの特徴や土壌の違いなどを紹介します。
カウコーヒーの特徴
酸味が強くなく、甘味が強くフルーティーな風味で、コクも深く口当たりの良いコーヒーです。
コナコーヒーよりも生産農家が少なく、流通量も少ないために価格は一般的なコーヒ品種と比較して高めです。価格相場は200gで4,000〜6,000円ほどです。
カウ地区は元々サトウキビの栽培をしていたため、赤土を多く含む肥沃な土壌を持っています。
平均気温は10度から20度と涼しく、一日中曇りがちで適度に雨が降りますが、天候の変化も少ない環境でカウコーヒーは栽培されています。
コナコーヒーの特徴
トロピカルで甘い、チョコレートのような甘味を感じるコーヒーです。柑橘系のような爽やかな酸味もあり、深い濃くや芳醇な甘味を感じながら後味がキュッとしまるようなコーヒーです。
とても希少なコーヒーで、世界のコーヒー生産量のわずか1%程しか生産されていません。
しかし、生産量は限られていますが、流通数は安定しているため価格は買うコーヒーよりもやや抑えられており、相場は200gで3000〜5000円ほどです。
コナ地区は、火山灰や溶岩の成分を多く含む弱酸性の土壌を持っています。
平均気温は16度から28度と温暖で乾燥気味、午前中は晴れて午後は雨という天候の変化が激しいく、昼夜の寒暖差も大きい環境でコナコーヒーは栽培されています。
カウコーヒーの歴史
カウ地区は、サトウキビ栽培が盛んな場所でした。
1894年に最初のアラビカ種コーヒーが植えられ、少しずつ栽培範囲が広がっていきましたが、当時は認知度が低く、知る人ぞ知るコーヒーだったそうです。
製品は当初、ハワイ島の中だけで販売されていました。
1990年代になるとサトウキビ産業が衰退し始め、大きなサトウキビ農園が次々に閉鎖してしまうことに。サトウキビからコーヒー栽培に転向した農家が増加します。
カウ地区では現在、70軒ほどのコーヒー農家が手間をかけてカウコーヒーを栽培しています。
2009年、ハワイ出身のオバマ大統領が自身の就任晩餐会でカウコーヒーを推薦したことをきっかけに、世界中で注目されるようになりました。
次いで2011年、世界的なコーヒー豆品評会でトップ10入りを果たします。味と品質が評価され、人気が広まりだしました。
カウコーヒーの煎り方と特徴
どんなコーヒーでも、豆の煎り方(ロースト方法)やお湯の温度など、どのように淹れるかによってコーヒーの風味は大きく異なります。
カウコーヒーは「苦くない、甘いコーヒー」ですが、同じく煎り方で風味が異なるため、それぞれの特徴を紹介しましょう。
浅煎り(ミディアム)
カウコーヒーを浅煎りにした場合、苦味がほとんどありません。ふっと香る爽やかな酸味と甘味が楽しめますよ。
さっぱりした味わいで、モーニングコーヒーにもピッタリ。
おやつと共に楽しむなら、軽めのスイーツを合わせてみてください。チーズケーキやスフレ、タルトなどと好相性です。
爽やかな酸味を味わいたい方や、コーヒーの苦味が得意ではないという方におすすめします。
中煎り(ハイ、シティ)
中煎りは酸味と苦味のバランスが良く、最も人気がある煎り方です。カウコーヒー本来のフルーティーな甘さと柔らかい酸味、そのバランスの良さを味わいたい方におすすめします。
生クリームを使ったケーキやアップルパイなど、しっかりした味があるスイーツにもよく合います。
深煎り(フルシティ)
深煎りは苦味も甘味もしっかり味わえる煎り方で、酸味はほぼなくなるため、ミルクをたっぷり注いでも美味しく飲めます。
コーヒーの酸味が苦手な方や、カフェオレが好きな方、チョコレートや濃厚なチーズケーキと美味しく飲みたい方におすすめです。
カウコーヒーの美味しい淹れ方
カウコーヒーの美味しさをしっかり味わうためには、お湯の温度に気を付けましょう。
85度〜90度くらいのお湯で淹れることがポイントです。お湯が沸騰してから30秒ほど放置し、お湯の表面で湯気がゆらゆらと立ち上る程度で使います。
ポットは注ぎ目が細めのものを選び、500円玉くらいの円を描くようにゆっくりとお湯を注いでください。
全体が温まったら30秒ほど置いて蒸らしましょう。その後、再度ゆっくりと円を描きながらお湯を注ぎます。
日本でカウコーヒーを飲むには?
カウコーヒーはハワイにいけばカフェも多くなってきましたが、日本でも飲める場所はあります。主な方法は、店舗で飲む方法とコーヒーを通販で購入し、自宅で淹れる方法です。
実際の店舗では、以下の場所でカウコーヒーが提供されています。
- スターバックス リザーブ
- アイランド・ヴィンテージ・コーヒー
- ハワイ カウコーヒー
スターバックス リザーブ
スターバックスリザーブは世界中の厳選されたコーヒーを楽しむ特別なブランドのこと。
限定したお店でしか取り扱われていませんが、北海道から沖縄まで全国で60店舗以上あるため、東京に住んでいなくても美味しいカウコーヒーを飲むチャンスがあります。
ぜひ近くのスターバックスを調べて、取り扱いがあるか確かめてみてくださいね。また、スターバックスリザーブはオンラインショップも展開しています。
どうしても近くに店舗がないという方は、オンラインショップを利用してみましょう。
アイランド・ヴィンテージ・コーヒー
1996年にハワイのホノルルに店舗をオープンして以来、こだわりのカウコーヒーを提供しているアイランド・ヴィンテージ・コーヒー。
現在は日本の東京と神奈川に展開しています。
希少価値の高い100%のカウコーヒーを、一杯ずつ丁寧にハンドドリップで抽出しており、高品質のコーヒーが楽しめますよ。
ハワイ カウコーヒー
ハワイで「コーヒーの先生」として有名な、ジョン・アー・サン氏の農園で採れたカウコーヒーを味わえる、日本の店舗です。
お台場店と千葉茂原店の2つがあり、至宝級の100%カウコーヒー・ピーベリーをハンドドリップで楽しめます。
希少なカウコーヒーで贅沢なひとときを
大変希少なカウコーヒーは、ハワイ島で手間をかけて作られている、至宝のコーヒーです。
甘くて苦味が少ないため、コーヒーが苦手という方にもおすすめです。
店舗は関東に集中していますが、通販で豆を購入できます。
ぜひ丁寧に淹れられたカウコーヒーを飲みながら、贅沢なひとときをお過ごしくださいね。
▼こちらの記事も読まれています