カピオラニ公園はオアフ島を代表する人気スポットのひとつ。
リゾートホテルが立ち並ぶワイキキエリアにある緑豊かな公園です。市民の憩いの場として、またさまざまなイベント会場としても使われています。
この記事ではカピオラニ公園の基本情報や歴史、公園の楽しみ方、そして公園を利用する際に気を付けるべきことなどを紹介・解説します。
目次
カピオラニ公園はハワイ州最大の敷地面積を持つ公共の公園
ワイキキの東、ダイヤモンドヘッドの前に広がるカピオラニ公園の正式名称は「クイーン・カピオラニ・リージョナル・パーク(Queen Kapiʻolani Regional Park)」です。
公園を作ったカラカウア王(ハワイ王国第7代国王)の妻であるカピオラニ王妃の名前が付けられました。公園の北西側入り口には王妃像もありますよ。
ハワイ最大の公園で、敷地はなんと約60万㎡の広さです。広大な芝生の広場だけでも約36万㎡あり、競技用のグラウンドとコート、野外音楽堂などがあります。
毎年12月に開催されるホノルルマラソンのゴール地点としても知られています。
1992年にハワイの歴史登録財に認定されました。
【カピオラニ公園基本情報】
- 住所:3840 Paki Avenue, Honolulu 96815
- トイレ有り
- 駐車場有り
- ロイヤル・ハワイアン・センターから徒歩で約20分
- 公式サイト:https://www.honolulu.gov/parks/default/kapi-olani-regional-park.html
カピオラニ公園の歴史
カピオラニ公園は、ハワイで大規模に整備された公園としては一番古い公園です。
ちなみに、最古の公園は1850年に作られた「トーマス広場」です。ただしこちらは最初、ただの野原だったということで、カピオラニ公園がハワイで最初の公園だと紹介している記事もあります。
では、カピオラニ公園の歴史を振り返ってみましょう。
参考:ALOHA PLOGRAM「カピオラニ公園」
カラカウア王はアメリカ外遊で「公園」の存在を知る
1874年に王に選ばれたカラカウア王は、アメリカとの「互恵条約(Reciprocity Treaty)」の締結のため、アメリカのワシントンへ向かいました。
その途中で訪れたニューヨークやサンフランシスコといった都会で、カラカウア王は「公園」という場所の存在を初めて知ります。
「整えられ、広々とした自然豊かな場所で人々がくつろげる」という公園の概念を良いと思った王は、帰国後、ハワイでの大規模な公園の建設にとりかかりました。
住宅地の権利付きファンドで資金を調達
公園を作るためにまずなされたのは、運営組織の設置です。1876年にカラカウア王の王妃、カピオラニ女王にちなんだ「カピオラニ・パーク・アソシエーション」が設立されました。
運営組織は公園の建設に必要な費用を調達するため、ひと口$50で合計200のファンドを売り出しました。
ファンドを購入すると公園とビーチの間にある住宅地を借りて、家を建築できる権利も得られたため、富裕層の方がこぞってファンドを購入したのです。
この資金を元に、公園内にある競馬場の整備や植樹、遊歩道の整備なども行われました。それまで湿地帯で泥だらけだった道も、きれいに整えられます。
1877年6月11日にオープン
公園のオープンは、ロイヤルハワイバンドが音楽を奏でるセレモニーで華々しく行われました。
ただし、参加できたのはファンドを購入した者が中心の裕福な人々だけで、一般市民の参加や公園利用はありませんでした。
ファンドを購入した裕福な人々のペットとして、公園内ではくじゃくやきじ、鳩、ニワトリ、エミュー、ダチョウなど世界中から集められたユニークな鳥が飼育されていました。
ハワイ王国の終焉をきっかけに一般に開放
ハワイ王国が終焉を迎えた1896年以降は、運営母体も変わり、市民全員が使える公園という位置づけになりました。
競馬場のレーストラックや観客席などはすべて撤収となり、代わりにその場所で野球やポロなどのスポーツが行われるようになります。ようやく市民が使える「公園」になったわけですね。
1904年には敷地内にワイキキ水族館がオープン、1915年には動物園もオープンしました。元々は巨大な湿地帯で農村だったワイキキは、カピオラニ公園ができることで大きく変わることになりました。
カピオラニ公園の楽しみ方
カピオラニ公園では、市民や観光客がさまざまなことをして楽しんでいます。おすすめの過ごし方を紹介しますので、ぜひ旅行中の計画に加えてみてください。
- ピクニック
- ワークアウト
- ウォーキングやランニング
ピクニック
公園の王道の楽しみ方は、ピクニックです。ワイキキからすぐ東にある公園なので、街で人気のプレートやスイーツをテイクアウトし、青空の下、芝生に足を伸ばしてピクニックをしてみましょう。
雄大なダイヤモンドヘッドを眺めながら、心身が解放されるゆったりとした時間を過ごせますよ。
ワークアウト
カピオラニ公園ではヨガ教室など、さまざまなワークアウトクラスが展開されています。自分のスマートフォンで動画をみながら体を伸ばすのもよいですね。
スタジオでは味わえない、風や光を感じながらするワークアウトは格別です。
ウォーキングやランニング
カピオラニ公園ではウォーキングやランニングも人気です。
公園の外周は約3㎞。ウォーキングで約30分、ランニングなら20分ほどの距離です。
ビーチ沿いや古木が並ぶ道を楽しく歩いてみてください。知らぬ間に呼吸も深くなり、心身がリフレッシュしていることでしょう。
カピオラニ公園利用時の注意点
カピオラニ公園は開放的で広い公園ですが、日本人観光客は気を付けるべきことがいくつかあります。以下の注意点を頭に入れて、訪問するようにしてください。
- 飲酒と喫煙は禁止されている
- 夜は閉園している
- 公共トイレはできるだけ使わないようにする
飲酒と喫煙は禁止されている
ハワイでは、公共の場での飲酒は禁止されているうえ、公園内は禁煙(電子タバコ含む)エリアに指定されています。清潔な環境を保つためにもこのルールは厳守されているため、くれぐれも気を付けるようにしましょう。
夜は閉園している
カピオラニ公園は早朝から24時までは開放されていますが、深夜から明け方にかけては閉園しています。開放時間中に立ち入り、閉園してから出ることのないようにしましょう。
公共トイレはできるだけ使わないようにする
公園にはトイレがありますが、ハワイの公衆トイレでは観光客を狙った強盗や強姦、暴行などが発生しています。
万が一を考えて、なるべく公衆トイレの使用は避けるようにしてください。周辺のレストランや施設でトイレに行くようにしましょう。
どうしても公衆トイレを使わざるを得ない場合は、交代でトイレ前に見張りに立ったり、貴重品は身に着けずにトイレを利用したりなど、防犯対策を徹底してください。
カピオラニ公園で癒し&アクティブなときを楽しんで!
ワイキキの東側に広がる、広大な公園がカピオラニ公園です。ダイヤモンドヘッドを一望できる芝生エリアや競技場、テニスコートなどがあり、動物園や水族館が隣接しています。
公園は自然が豊富で開放的、ゆったりした気持ちで過ごせること間違いなしです。観光の合間にでも、マイナスイオンを浴びてのびのびと体を動かす時間を作り、カピオラニ公園へ行ってみてくださいね。