- ハエナ州立公園の基本情報
- ハエナ州立公園の歴史と抱える問題
- ハエナ州立公園でのアクティビティ
カウアイ島にはハワイアンから愛される自然豊かなスポットが多くありますが、ノースショアで最も人気が高い場所は、ハエナ州立公園と言われています。
美しいビーチや世界のハイカーの憧れとも言われるトレイルコースがあり、全身で自然を感じるにはもってこいの公園です。
この記事では、そんなハエナ州立公園について、人気が高いがゆえに抱えていた問題や現状、そしてどのようなアクティビティが楽しめるかについてなどを説明します。
カウアイ島への訪問を考えている方の、旅行計画を立てる際の参考となれば幸いです。
目次
大自然と美しいビーチが堪能できるハエナ州立公園
ハエナ州立公園は、カウアイ島のノースショアにある人気の公園です。リフエ空港から1時間ほど車で北へ走ったところにあり、ここが車で行けるカウアイ島の終着地点となります。
公園面積は230エーカーもあり、ケエとハエナという白い砂浜の美しいビーチが2つと、世界的に有名なカララウ・トレイルというハイキングコースがあります。
また、復元されたロイカイ(タロイモ畑)もあり、連日たくさんの観光客が訪れる人気スポットです。
ハエナ州立公園が抱えていた問題と現在
ハエナ州立公園は古くからとても人気がある場所でしたが、そのためにさまざまな問題が引き起こされていました。
ここでは、その問題と解決までの経緯を説明していきましょう。
2018年まで抱えていた問題
美しく圧倒的な大自然を感じられる公園とあって、ハエナは昔から多くの観光客でにぎわっていました。
しかしそのために、道路わきの禁止スペースにまでレンタカーが駐車したり、交通渋滞で道が通れなくなったりする問題が深刻なレベルとなり、1980年代から地元の人々は抗議活動を行っていたのです。
行政もさまざまな対策をしてきましたが、住民たちの生活に悪影響を及ぼす問題は解決しないままでした。しかし、2018年に発生した大洪水により、ハエナ州立公園とナパリ・コースト州立原生自然公園は甚大な被害を受けて閉鎖。2019年の6月まで立ち入り禁止となりました。
この洪水による被害をきっかけとし、州立公園局は地元の人々への悪影響を考慮して、公園管理の見直しに取り組むことになります。
現在は多くの問題は解消
その結果、州立公園の予約システムの管理・監督と文化的景観の管理を、1998年に設立した地域の非営利団体「フイ・マカアイナナ・オ・マカナ」に任せることとなりました。
フイ・マカアイナナ・オ・マカナは同じく地域密着型の非営利団体「ハナレイ・イニシアチブ」に業務を委託します。そして、ハエナ州立公園への立ち入りをすべて予約制にすることや、駐車場の整備を行うこと、パンデミックによって運行を停止していたシャトルバスの運行再開などを決定・実行し、オーバーツーリズム状態を抑えることに成功しました。
ハエナ州立公園は完全予約制に
現在、ハエナ州立公園は完全予約制です。
駐車や入園を制限したことにより、地元への悪影響は大きく解消されています。
ただし、2019年くらいまでは入場が予約制になったことを知らない人々が多く、毎回たくさんの車が入れずに引き返すこともあったそうです。そのため、運営は地域を巻き込み、さまざまな方法で公園入場が予約制になったことの周知に尽力しました。
現在は、厳しい混み具合が解消されたことの他に、ハエナ州立公園内を地域の住民がガイドするツアーを作ったことにより、観光客の満足度も上昇しています。
ハエナ州立公園の1日の入場者数は900人まで、そして、ハワイ在住者以外の人の入場は有料(ひとり5$、または駐車予約1台10$)です。
- 公園の入場予約をする
- 駐車場を予約する
- ナパリ・コースト州立自然保護公園の有効な許可証
以下のいずれかひとつを持つ人が入場できます。
駐車場は購入時に指定された時間帯のみ有効で、1時間以上駐車する場合には追加で予約購入しなければなりません。
シャトルバスの利用では、席に空きがあれば予約なしでも乗車できますが、定員がそれほど多くないため、やはり予約しておくことがおすすめです。
ハエナ州立公園の予約は、予約サイトで30日前から受け付けています。
▶ハエナ州立公園予約サイト:https://dlnr.hawaii.gov/DSP/PARKS/KAUAI/HAENA-STATE-PARK/
ハエナ州立公園でのアクティビティ
ハエナ州立公園で人気のアクティビティを紹介します。
- ケエビーチ
- ハナカピアイの滝
- カララウ・トレイル
ケエビーチ
ケエビーチ(Ke’e Beach)は、車で行ける北の終着点となるビーチです。また、カウアイ島の中でも数少ない遊泳が楽しめるビーチでもあります。
サンゴ礁が保護されているラグーンであり、シュノーケリング愛好者には特に人気があります。
さらにハワイアン・ホヌ(大型のウミガメ)が集まる場所としても知られており、美しいサンセットとともに、地元の人々からも観光客からも愛されています。
トイレやシャワーがあり、ライフガードも常駐しているため、子連れの家族も多く訪れるビーチです。
ビーチ周辺は木々が適度な日陰を作ってくれていますので、のんびりとピクニックをする人たちも多いですよ。
ハナカピアイの滝
ハナカピアイの滝は、ナパリ・コーストの海岸沿いにあるハナカピアイ渓谷で人気の滝です。切り立った崖から流れ落ちる白い水の流れは美しく神秘的で、自然の不思議さを体感できる場所と言われています。
滝まではハイキングで行けますが、往復で14㎞の行程になるうえに道がぬかるんでいるため、上級者向けのコースと言えるでしょう。ツアーに参加するか、プロのガイドさんと一緒に歩くことがおすすめです。
カララウ・トレイル
カララウ・トレイルはケエビーチ横のトレイルコース入口から登って、ナパリコーストのハナカピアイビーチまでのトレイルコースです。往復で約3時間半ほどのコースで、半日の予定を組めば十分に堪能できます。
コース上に難所というほどのところはありませんが、道が狭いうえに泥道で歩きづらいという特徴があります。ハイカーが多い場合は道の譲り合いも頻繁に発生し、なかなか自分のペースで歩けません。そのため、難所がないのにストレスが溜まりやすいコースであるとも言われています。
とは言えそれでも大人気なのは、ナパリ・コーストの迫力ある光景や、美しい海と空を見ながら歩けるためです。世界中のハイカーの、一度はトライしてみたい憧れのコースにもなっています。
ハエナ州立公園は大自然を堪能できる場所
カウアイ島きっての風光明媚な場所と言われるハエナ州立公園一帯は、昔から多くの人々でにぎわう場所でした。
そのために発生した深刻な渋滞と駐車違反により、地元の人々は長らく抗議をしてきたという歴史があります。しかし洪水による被害で閉鎖となった期間があったことで、公園の管理・運営の見直しが行われ、現在それらの問題は解消されています。
観光と環境、そして住民と旅行者がちょうどよいバランスを保ち、持続可能な観光地としての証明ができたとして、ハエナ州立公園はハワイ中の注目を集めました。
誰もが笑顔でいられる観光地となったハエナ州立公園に、機会があればぜひ訪れてみてくださいね。