オアフ島の東海岸沿いをドライブしていると、海に浮かぶ小島が目を引きます。
彫像のように見える特徴的な形をする小島は、チャイナマンズハットという愛称でよばれる無人島です。
この記事では、このチャイナマンズハットと呼ばれる小島について解説します。
小島にまつわるハワイの神話や最寄りのビーチからの渡り方、周辺スポットなども併せて紹介しますので、ハワイのクアロアエリアを訪れる際には参考にしてくださいね。
目次
チャイナマンズハット(モコリイ島)とは?
チャイナマンズハットとは、クアロアビーチの沖合、カネオヘ湾にある無人島を指します。
移民の中国人が被っていた帽子に似ていることから「チャイナマンズハット」という愛称で呼ばれていますが、正式名称はモコリイ(moko lii)島です。
モコリイとはハワイ語で、意味は「小さなトカゲ」です。
無人島だが立ち入り禁止ではなく、ビーチが2つあります。地元の人はここで魚やタコを獲っていますよ。
島にある出っ張った部分、丘の標高は約63mで、上までは小学生の子どもでも十分に登れる距離と傾斜です。
チャイナマンズハットにまつわる神話
ハワイには多くの神がいますが、人気なのは火の女神のペレです。
神話によるとペレにはたくさんの妹がおり、その中で一番のお気に入りだった末妹の「ヒイアカ(ヒイアカ・イ・カ・ポリ・オ・ペレ)」が、モコリイ島ができた原因を作ったとされます。
母である大地の女神ハウメアの手のひらから卵の形で生まれたヒイアカは、姉であるペレに温められてかえりました。
そのためか、ヒイアカはペレの一番のお気に入りであった妹だと伝わっており、ペレに護られて育ったそうです。
あるとき、ヒイアカはペレに言われてカウアイ島にいるロヒアウ(ペレの恋人)を迎えに行くことになりました。
その旅は行きも途中も帰りも帰ってからも、かなり過酷な旅であったそうで、ペレの末妹ヒイアカはどんどん成長していきます。
そのエピソードのひとつにあるのが、オアフ島のクアロアでの魔物との戦いです。
オアフ島のクアロアには、魔物のモオ(ハワイ語で大トカゲ)がいて、その地に住む人々を苦しめていました。
そのトカゲがヒイアカを襲ってきたのですが、ペレが送ってくれた稲妻の力を借りて、ヒイアカは無事にモオを撃退します。
その尻尾を切り落としたヒイアカは、それを海へ投げ捨てて退治の目印としました。
その尻尾が島になり、モコリイ島になったと伝えられています。
このヒイアカの旅の話は、フラやチャント(詠唱)で語り継がれていますよ。
クアロアリージョナルパークからチャイナマンズハットへの渡り方と注意点
クアロアリージョナルパークのビーチから、チャイナマンズハットへの行き方を紹介しましょう。
ビーチから島までは、直線で400mほどの距離です。いずれの渡り方も、潮の流れや海底の地形を知っている地元の人に帯同してもらう必要があります。
ちなみに、チャイナマンズハットの周辺にはシュモクザメが住んでおり、通常は人間に対し無害ですが、そのことも踏まえて自己責任で渡るようにしてください。
- 泳ぐ
- 歩く
- カヤックやSUP
泳ぐ
潮が引き、波が穏やかな時間帯であれば泳いで渡れます。
時間にして20分ほどですが、タオルや飲み物などを入れたバックをのせるサーフボードなどは持参する方がよいでしょう。
歩く
同じく潮が引き、波が穏やかな時間帯であれば歩いて渡れます。水の抵抗があるため、泳ぐよりは時間がかかりますが30分ほどで島に到着できるでしょう。
必ずシーシューズを履くようにしてください。海底は、石、珊瑚、貝、ウニ等で足場がごつごつしており、裸足では間違いなくケガをします。ビーチサンダルもダメです。
なお、干潮時は足首程度の水位になる箇所もありますが、島近くでは成人女性の肩辺りまでの水位となる箇所もあるため、小柄な方や子どもさんを連れている方はボディボードや浮き輪などを用意しましょう。
カヤックやSUP
一番体力を使わない方法は、カヤックやSUPなどを使って海を渡る方法です。
カイルアビーチパーク近くにあるレンタルショップなどで、シングルカヤックやダブルカヤックなどをレンタルできますので利用しましょう。
オアフ島の民間業者は日曜日に休むため、曜日には注意が必要です。
チャイナマンズハットの周辺スポット
チャイナマンズハットの周辺スポットとしては、以下の2つが有名です。
- クアロアリージョナルパーク
- クアロア・ランチ
クアロアリージョナルパーク
クアロアリージョナルパークは、チャイナマンズハットへ渡る場所になるビーチです。
オアフ島の歴史の中で重要な意味を持つ場所のひとつで、神聖な場所としてハワイアンに大切にされてきました。
古代ハワイでは、首長が子どもたちを連れてきて、一族の伝統を教える場所だったそうです。
観光地として有名なクアロア・ランチの向いにあり、広い芝生エリアもあります。
ピクニック、海水浴、カヤック、釣りなどさまざまなアクティビティを楽しめる場所です。
ライフガードも常駐しているため、小さな子どもさんを連れても安心して海遊びを楽しめるでしょう。
ピクニックテーブルやBBQの設備もあります。町で美味しい食事をテイクアウトしてくる方も多いですよ。
アクセス方法
【レンタカー】
- ワイキキからH1 WESTフリーウェイに乗り、EXIT20Aで降り、63号線でカネオヘのインターチェンジへ進む。
- カネオヘのインターチェンジで右側の83号線へ入り、そのまま進む。
- クアロアランチの手前、右手側に入口あり。
- 所要時間は約50分。
【バス】
- アラモアナショッピングセンターから55番バスに乗車。クアロアリージョナルパーク前で下車。
- 所要時間は約90分。
クアロア・ランチ
クアロア・ランチは、かつて王族しか立ち入ることが許可されていなかった神聖な場所です。
広大な敷地に山や渓谷、海、草原が広がり、現在は大自然を満喫できるアクティビティが豊富に用意されているハワイ屈指の観光地になっています。
敷地面積はなんと東京ドーム450個分。数々の映画やドラマ、コマーシャルのロケ地としても有名で、毎年多くの観光客が訪れます。
ただし、アクティビティによっては年齢や身長制限があり、とても人気で混みあうため、予約が必要です。
当日にふらりと立ち寄っても体験できるアクティビティはほとんどありませんので、その点は注意してください。
クアロア・ランチへのアクセス方法は、クアロアリージョナルパークへのアクセス方法とほぼ同じですが、一般的にはツアーを利用して行くようです。
▼以下の記事でクアロア・ランチについて解説しています。
ハワイで特別な体験をしたいなら! チャイナマンズハットにぜひ挑戦して
ハワイのオアフ島には、泳いだり魚釣りをしたり丘へ登ったりできる無人島があります。その名はチャイナマンズハット、正式にはモコリイ島です。
潮が引いているときは歩いて渡れるため、ハワイでのいつもと違う特別な体験をしたい方におすすめです。
カヤックなどでも渡れますが、いずれも渡る際には必ず現地の人に案内を頼むようにしてください。
安全にハワイの美しい海を渡り、無人島制覇に挑戦しましょう!旅行中の特別な思い出になること、間違いなしですよ。
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