- ヌアヌパリ展望台の歴史について
- ヌアヌパリ展望台の見どころ
- ヌアヌパリ展望台へのアクセス方法
ハワイには絶景が楽しめるビュースポットが数多くあります。
しかし、ハワイの歴史が絡む大きさで言えば、ヌアヌパリ展望台(ヌウアヌパリとも呼ばれる)が一番でしょう。
ヌアヌパリ展望台はホノルルとカイルアを結ぶハイウェイの中間地点にあります。
ワイキキからは車で30分ほど。晴れた日には素晴らしい景色が望める場所ですので、ぜひドライブついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
この記事では、ヌアヌパリ展望台の詳細や歴史、訪問時の注意点などを解説します。
目次
ヌアヌパリ(ヌウアヌパリ)展望台は歴史が凝縮されたビューポイント!
ヌアヌパリは、カネオヘやカイルアの景色が一望できる、オアフ島を代表するビューポイントです。
かつて、カメハメハ大王がハワイ全島を制覇するための最後の戦いをした場所として知られています。
ヌアヌはハワイ語で「涼しい高台」、パリはハワイ語で「崖」という意味です。
ここは雨や霧が多く、強風が吹く場所でもあるのですが、晴れた日にはオアフ島随一の景観が楽しめますよ。
ヌアヌパリ展望台から見える景色
晴れると素晴らしい展望が望めるヌパリ展望台ですが、ここから見られる代表的な場所を紹介します。
- ホオマルヒア植物園:1982年に作られた植物園で広大な敷地を持つ植物園です。
- カネオヘの町とカネオヘ湾:カネオヘ湾は人気の観光スポットで、オアフ島唯一のバリアリーフが広がるサンドバーがある場所です。
- モコリイ島:チャイナマンズハットという愛称で呼ばれている小さな島で、ハワイの伝説ではオオトカゲの尻尾が島に変わったと言われています。
- ヘエイアフィッシュポンド:古代ハワイアンが作った池で、収穫した魚を育てていた場所です。
- モカプ半島とウルパウクレーター:カメハメハ大王が重要な会議をしていた場所です。半島は現在、アメリカ海兵隊基地になっています。
その他、カパア採石場やカワイヌイ・ハマクア湿地なども見えます。
ヌアヌパリ展望台の詳細
・名称:ヌアヌパリ展望台 Nuuanu Pali Lookout / Nu’uanu Pali State Wayside
・標高:365m
・営業時間:6:00~18:00
・駐車場:有り(観光客は$7、在住者は無料)
・トイレ:なし
・公式サイト:https://dlnr.hawaii.gov/dsp/parks/oahu/nuuanu-pali-state-wayside/
※2024年の情報です。訪問前には公式サイトをご確認ください。
ヌアヌパリ展望台の歴史
ヌアヌパリ展望台がある場所は、カメハメハ大王がハワイ全島を統一するために行った戦争の最後の舞台となった場所です。
そして、ここはハワイの歴史上、最も悲惨な戦場でした。
強い風を感じる絶景ポイントだったこの地を戦場に変えたのは、ハワイ諸島の統一を目指すハワイ島の統治者であるカメハメハ王が、オアフ島に侵攻を開始した1795年のことでした。
カメハメハ大王軍の進行
1795年、カメハメハが率いるカヌーの大軍団がワイキキ周辺に到着しました。
カヌーの数はなんと1,200隻、14,000人もの戦士がオアフ島に上陸したそうです。
カメハメハ軍はオアフ島奪取のため、当時オアフ島を統治していたカラニクプレ王が持つ軍との戦闘を開始しました。
カラニクプレ王は元々、モロカイ島を挟んでひとつ東にあるマウイ島の首長でした。
しかし1790年にカメハメハとの戦いに敗れ、オアフ島に逃げてきていたため、ヌウアヌ渓谷でカメハメハ軍を待ち受けいました。
しかしカメハメハ軍の圧倒的な数の前に太刀打ちできず、戦況はカメハメハ軍が優勢でした。
オアフ軍の大砲が勝利を左右した
ただし、カメハメハと同じく、オアフ島もまた、西洋の最新兵器を手にしていました。それが大砲です。
カメハメハ軍に追い詰められつつあったオアフ軍でしたが、ヌアヌの山頂に2体の大砲を備えており、進んできたカメハメハ軍を攻撃しました。
大砲によるカメハメハ軍の被害は大きく、戦況が一転してもおかしくない状況でした。
しかし、戦術に秀でていることで有名なカメハメハは、すぐに新たな戦略を練り、彼は山頂まで勇猛な戦士を送り込み、大砲奪取に成功しました。
これによって一気に兵を推し進め、オアフ軍をヌアヌパリに追い詰めました。
負けを悟ったオアフ軍は、やられるくらいならと崖から次々に飛び降りました。ただし、カメハメハ軍がオアフ軍を崖から突き落としたという説もあります。
どちらにせよ、この地は数多くの兵士たちが今も眠る場所となったのです。
後日崖下からは数多の頭蓋骨が発見された
この戦いはハワイ語で「カレレカアナエの戦い」と呼ばれています。その意味は「飛び跳ねる魚」で、戦闘中に崖から転落する兵士たちの様子を示しているそうです。
後に崖下で道路工事が行われたときに、800を超える頭蓋骨が発見されました。現在も、トレイル中に古い骨を見つける人も多いそうです。かなりの数のオアフ軍の兵士が飛び降りたことがわかりますよね。
なお、オアフ軍が手に入れてヌアヌの山頂に設置した大砲の設置跡は、現在も肉眼で確認できます。道路を車で走っている最中に、山頂に不自然な四角い凹みを2つ発見したら、それが大砲設置跡です。
ヌアヌパリ展望台へ行く際の注意事項
以下の3つは、ヌアヌパリ展望台を訪問時に気を付けるポイントです。
- 上着を持参する
- 帽子やサングラスなどが飛ばされないように気を付ける
- 駐車場で車の中に物を置いたままにしない
上着を持参する
展望台に行く際には、上着を持参するようにしましょう。
常に風が吹いている場所のため、素肌だと肌寒く感じる場合があります。
帽子やサングラスなどが飛ばされないように気を付ける
ヌアヌパリ展望台は強風のメッカと呼ばれる場所です。
身に着けているものが飛ばされないように注意しましょう。
かつて崖から飛び降りたオアフ軍の兵士が、吹き上がる風で戻ってきたと言われるほどの強風です。
実際に、風に背中を預けて立てる程とも言われていますので、上着や鞄、帽子やサングラスなどの持ち物が飛ばされないように注意してください。
駐車場で車の中に物を置いたままにしない
観光客用に作られた駐車場ですが、特に管理人がいるわけではありません。
ハワイのその他の観光地と同じように、車上荒らしに十分に注意しましょう。
車内に貴重品などの荷物を残さないようにし、出発前にホテルなどに置いてくるようにしましょう。
ヌアヌパリ展望台へは車でしか行けない
ヌアヌパリ展望台は、車以外に行くすべがありません。そのため、タクシー、レンタカー、ツアー、Uberなどを利用してください。
バス停がなく公共バスは使えませんし、ハイウェイからの分岐であるため徒歩でのアクセスも不可です。
ヌアヌパリ展望台で歴史を感じながら絶景を楽しもう!
ヌアヌパリはカメハメハをハワイ最初の王へと導いた、決戦の地です。
ヌアヌパリでの戦いに勝ち、1810年にカウアイ島がカメハメハに島の支配権を与える条約に調印したとき、やっとハワイは統一されました。
現在は整備され、素晴らしい景色が眺められる展望台として開放されています。
かつてオアフ軍が大勢亡くなったこの地では、幽霊話もたくさんあります。
訪問する際にはハワイの人々にとって神聖な場所であることを理解して、ふざけることのないようにしましょう。
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