- ハワイの地名とその意味と由来
- ホノルル、ワイキキなど有名な地名の紹介
- 地名とハワイ語の関係について
ハワイはアメリカ合衆国50番目の州ですが、そもそもハワイ王国として長い歴史があり、地名などは多くがハワイ語のままです。
地名は、その場所の歴史や特徴が由来となっていることが大半であるため、地名の由来を知ると、その土地に対しての理解が深まります。
そこでこの記事では、州都があるハワイのオアフ島を例にだし、地名の意味を紹介していきます。
オアフ島でお気に入りの場所がある方は、どのような意味を持っているのか考えてみてくださいね。
目次
ハワイ・オアフ島の地名の意味
オアフ島の有名な地名の意味をみていきましょう。
- ホノルル
- ワイキキ
- ラニカイ
- カイルア
- カネオヘ
- カイムキ
- ワイマナロ
- ハレイワ
ホノルル
ホノルルは現在、ハワイ最大の都市として世界中で有名な場所です。
しかし、カメハメハ1世がオアフ島を手に入れようとしていた1790年代の後半は、まだ海辺の小さな村でした。
ホノ(hono)は湾、ルル(lulu)は平和や守られているという意味を持つため「守られた入江、湾」という地名です。
ホノルルの海はハワイの中では比較的波が穏やかであるため、つけられた名前でしょうか。
ホノルルには、多くの旅行客にとってハワイの玄関口となるダニエル・K・イノウエ国際空港があるほか、以下の著名な観光地があります。
- ワイキキ
- ダイヤモンドヘッド
- アラモアナ
- ダウンタウン
ワイキキ
現在、ワイキキと言えばオアフ島の知名度が高い観光地となっていますが、かつては巨大な湿地帯で、海水と真水が交わる場所だったそうです。
ワイ(wai)は水、キキ(kiki)は湧き出る、噴出するといった意味で、「水が湧き出るところ」という名前です。
北部のコオラウ山脈に降った雨が地下を通って湧き出していたのがワイキキでした。
近代化に伴って大規模なリゾート開発が始まると運河が建設され、山からの湧き水は海へ流されるようになったそうです。
快適な気候であるため、ハワイの王族たちが住んでいた場所でもあります。
ワイキキの代表的な観光地は以下の通りです。
- ワイキキビーチ
- カピオラニ公園
- デューク・カハナモク像
- カラカウア通り
▼以下の記事でハワイ発祥のサーフィンの歴史などについて解説しています。
ラニカイ
あまりにも美しいビーチであるため「天国の海」として親しまれているのがラニカイです。
ラ二(Lani)が天国、カイ(kai)が海や塩水という意味を持っています。
ただし、ハワイ語の正しい文法ではカイラニとするべきでした。
当時、この土地の開発者が「heavenly sea」という名前をつけたいと考え、ハワイ語だと「ラニカイ」だなと間違えたものが、そのまま定着したのだそうです。
▼以下の記事でラニカイビーチについて解説しています。
カイルア
カイルアは、美しい海と白く細かい砂が人気のビーチです。
ビーチの背後には高級住宅地が広がっており、町にはおしゃれなお店も多いと人気があります。
カイ(Kai)が海、ルア(lua)は2という意味を持っており、2つの海という名前です。
名前の由来には諸説ありますが、有名な説はもともとここには2つの池があったことによるもの。
池の1つはカワイヌイでハワイの伝説によると男性のこと、もう1つはカエレプルで女性のことであるそうです。
前述したラニカイビーチは、このカイルア地区にあります。
▼以下の記事でカイルアビーチについて解説しています。
カネオヘ
オアフ島の東側にあるコオラウ山脈の裾に広がる美しい町がカネオヘです。
ホノルル出身のミュージシャンが歌うハワイアンソングに「カネオヘ」という歌もあるほど素晴らしい場所として知られています。
カネ(Kane’)が夫、オヘ(ohe)が竹という意味です。
これは、昔のハワイのお話によるもので、一人の女性が自分の夫の残酷さを「竹の切口のようだ」と言ったことに由来すると言われています。
その話の詳細は不明ですが、カネオヘ付近は雨が多く、大雨が降ると鉄砲水などで被害も出ていたと言われており、そういった事実も由来しているのではと考えられています。
カイムキ
カイムキはワイキキ北東側の高台にある町で、グルメタウンとして有名です。
カ(Ka)は英語のtheのようなものでそのものに意味はなく、イム(imu)はハワイで古代から使用されてきたかまどのこと、キ(ki)はティーリーフを意味します。
つまり「ティーリーフを蒸すかまどがある場所」という意味で、この地にはかつて妖精(伝説の小人・メネフネ)が作ったかまどがあり、人々がそれを使って調理をしたという伝説が名前の由来だそうです。
ワイマナロ
ワイナマロは昔ながらのハワイを感じられる美しいビーチで有名な場所で、ウェディングフォトのスポットとしても人気です。
ハワイに住みだした最初のハワイアンが初上陸した場所でもあり、今でも古代ハワイアンの血を引いた人々がたくさんここで暮らしています。
ワイ(Wai)は水、マナロ(mānalo)は飲むのに適したという意味です。
かつて、山から湧き出る水でできた小川があったことが由来と言われています。
ハレイワ
ハレイワはオアフ島北部の町で、レトロな雰囲気が残る観光地でもあります。
ハレ(Hale)は家、イワ(ハワイ語の発音はイヴァ、ʻiwa)はハワイの海鳥イヴァのこと。
イヴァは日本語でオオグンカンドリと呼ばれています。つまり、イヴァの家という意味です。
ハワイの人々に愛されているイヴァがたくさん見られること、そして19世紀にあった宣教師たちが建設した教会と学校の名前がハレイワだったことに由来しています。
ハワイ語の単語の意味を覚えてみよう
ハワイ語の地名は「名詞+説明」で作られているものが多いことが特徴です。
たとえば、ホノルルは「ホノ=湾」+「ルル=穏やかな」で「穏やかな湾」になります。
そのため、簡単な単語を覚えているとその地名の意味がわかりやすくなります。
意味がわかると面白く感じることが増えるはずですので、ぜひ地名によく使われる以下のような簡単な単語を覚えてみましょう。
- 場所を表す代表的な言葉
- 地形を表す代表的な言葉
場所を表す代表的な言葉
以下は「場所」を表す言葉の例です。
場所:カウ(kau)
家:ハレ(hale)
道:アラ(ala)
分岐点:マナ(mana)
たとえば有名なショッピングセンターがあるアラモアナは、アラが「道」でモアナが「海洋・大海」なので「大きな海へ続く道」という意味です。
地形を表す代表的な言葉
以下は、地形を表す言葉の例です。
- 湾:ホノ(hono)、ハナ(hana)、アワ(awa)
- 丘:プウ(puu)
- 山:マウナ(mauna)
- 水:ワイ(wai)
- 海:カイ(kai)
- 穴:ルア(lua)
- 崖:パリ(pali)
- 洞窟:アナ(ana)
- 島・地域:モク(moku)
湾を表す言葉は複数あります。
「穴」を表すルアは、クレーターなどにも使われる言葉です。
訪問前にハワイの地名の意味を確認してみよう
何でも同じですが、人は言葉の意味や背景を知ると、親しみを持ちやすくなります。
ハワイの言葉でつけられた土地の名前の意味を知ることで、新たな角度からその場所を見られるようになるでしょう。
ハワイに行くと毎回訪れるあの場所やあの山、川、海の名前について、どのような意味があるのか確かめてみてはいかがでしょうか。
きっとハワイへの訪問がより楽しみになりますよ。
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