- ハワイの3つの食文化について
- ポリネシアとハワイ料理の関係について
- ハワイの代表的な料理について
旅行の楽しみは観光、ショッピングはもちろんですが、現地で食べる食事も楽しみですよね。
古くから移民を受け入れてきたハワイでは、世界のさまざまな食料や調理方法をハワイ独特の形にアレンジされて食べられています。
ポリネシア系先住民が残したハワイ料理と、近代の移民たちがもたらした各国の料理がもとになったロコ料理が中心です。
どのような料理があるのか、この記事でそれぞれの料理の代表的なメニューを解説していきます。
次にハワイへいくときには、お気に入りの料理をぜひ探してみましょう!
▼ハワイのシーフード料理については以下の記事で詳しく解説しています。
目次
ハワイの食文化は3つに大別される
世界中から観光客が集まる常夏のリゾート、ハワイには、美味しいお料理・人気のお料理がたくさんあります。
しかし現在、ハワイの食文化を大きく区別するとなると、以下の3つになります。
- ハワイアン料理
- ロコ料理
- パシフィック・リム・キュイジーヌ
ハワイアン料理
ハワイアン料理は古代からハワイで食べられてきた伝統料理のことです。
紀元前15世紀頃にハワイに移住してきたポリネシア人が持ち込んだ、植物や文化がもととなってできた料理を指します。
もちろん長い歴史の中で独自の進化を遂げてはいますが、ポリネシア料理との類似点や共通点は少なくありません。
ハワイアン料理の中で、代表的な料理は次の3つです。
- ポイ
- ラウラウ
- カルア・ピッグ
ポイ
ハワイアンにとって神聖な食べ物とされていたタロイモで作られた「ポイ」です。
タロイモの球茎を蒸し焼きにした後、ペースト状にすりつぶしたもので、ポリネシアンやハワイアンの主食とされています。
滋養によい栄養食品であるうえに、大変ヘルシーな料理であるポイは、塩辛いものと一緒に食べる料理です。
日本でいうと白米のおかずに塩辛いものが合うのと同じ感覚ですね。脂肪分ゼロで食物繊維やビタミン類、カルシウムが豊富です。
またグルテンを含んだアレルギー源がないため、安全なベビーフードとしても使われています。
▼タロイモとハワイ文化のエピソードはこちらの記事で解説しています。
ラウラウ
タロイモの葉で豚肉や魚を包み、さらにティーリーフの葉で包んで蒸し焼きにした料理です。
「ラウ」は「葉」という意味があるうえに「ラウラウ」は「包む」を表しており、料理法が名前となっています。
中身とするのは豚肉・鶏肉・銀鱈が一般的です。また、ベジタリアン用にサツマイモやニンジンなどの野菜のみを包むことがあります。
カルア・ピッグ
カルア・ピッグは熱した石の上に、バナナやティーリーフの葉で覆った豚肉をのせて調理したものです。
蒸された豚肉はダイナミックでジューシー、とても美味しいと人気です。
カルア・ピッグを作る竈門は地面を掘って作ったイムと呼ばれるもので、古代ハワイアンの蒸し料理として重宝されていました。
現在でも伝統的なハワイ料理やフラダンスが楽しめる場所では、カルア・ピッグがメイン料理で登場します。
ロコ料理
ロコ料理は、近代以降に移民たちが持ち込んだ国際色豊かな料理のことです。
日本・中国・韓国・ポルトガル・フィリピン・アメリカ本土の料理などが伝わり、ハワイに合うように工夫されて食べられてきました。
さまざまな料理がありますが、ここでは代表的なもの7つをみていきましょう。
- ポケ(ポキ)
- ロコモコ
- スパムむすび
- フリフリチキン
- シェイプアイス
- マラサダ
- ミックスプレート
ポケ(ポキ)
ポケもしくはポキと呼ばれる料理は、刺身を小さくカットして醤油や食用油をベースに作った調味料に漬け込んだものです。
一般的には醤油にごま油を混ぜた甘辛い味付けが多いのですが、お店や家庭によって独自のアレンジを加えるところもたくさんあります。
ご飯のうえに載せて食べるため、日本の海鮮丼に見た目も味も似ていますが、これは中国や日本、韓国からの移民が醤油などをハワイに持ち込んだことで生まれたからです。
丼のようにすることを「ボウル」と言うため、ハワイではポケを載せたご飯は「ポケボウル」です。
ロコモコ
ご飯の上にハンバーグと目玉焼きをのせ、グレービーソースをかけたものがロコモコです。
1940年代のハワイで生まれ、最初に作った料理人は日系移民だったとされています。
ハワイ語で「ロコ」は「ローカル」という意味、そして「モコ」は「混ぜる」という意味です。
日本で広くハワイ料理として知られている料理で、ハワイではお店のオリジナルロコモコがたくさんあります。
▼ロコモコの起源や歴史について以下の記事で解説しています。
スパムむすび
スパムは日本では沖縄の料理として有名ですが、ハワイにもスパムむすびという料理があります。
スパムを四角く切って四角く握ったおむすびにのせ、のりで巻きます。
手軽に持ち運びできるうえに美味しく、腹持ちもよいということで、ハワイではとても人気の軽食です。
フリフリチキン
フリはハワイ語で「回る」という意味がある言葉です。
そして、フリフリチキンは鶏を丸ごと回転させながらじっくり炭火で焼き上げる料理。
見た目は巨大な焼き鳥です。
シェイブアイス
シェイブアイスはかき氷のことです。
日本と同じように氷を雪のように細かく削り、虹色にシロップをかけてカラフルに仕上げます。
マラサダ
マラサダはポルトガル系移民から伝わった揚げドーナツです。
一般的なドーナツのように真ん中に穴は開いておらず、中はふわふわでもちもちした生地がたっぷり入っています。
揚げたてに砂糖をまぶしたもの、カスタードクリームを中に入れたものなどさまざまな種類がありますよ。
ミックスプレート
ミックスプレートはハワイを代表する庶民の食べ物です。
1枚のお皿の上にご飯を載せ、2種類以上のおかずをのせたものを指します。
食事に迷ったときはミックスプレート(もしくはプレートランチ)を選んでおけば間違いない、と言われるほどです。
何を選んでもお腹はいっぱいになりますし、味の外れも少ないとされます。
スクープ(アイスクリームをよそうライス1杯分の分量)2杯のライスとスクープ1杯のマカロニサラダは伝統的なミックスプレートには欠かせません。
そこに、カルア・ピッグやチキンカツ、牛肉の照り焼き、韓国風焼肉、マヒマヒ(魚のシイラ)などの味が濃いおかずを載せます。
個人経営店や地元のチェーン店など多くのお店でそれぞれの特徴を生かしたミックスプレートがありますので、いろいろ食べ比べしてみてください。
パシフィック・リム・キュイジーヌ
パシフィック・リム・キュイジーヌは、現代のハワイで生まれた「地元の食材を使った料理」です。
1991年にハワイにいる12人のシェフが集結し、多彩なハワイの食文化と世界の料理・調理法を融合させて確立した創作料理です。
インターナショナルなハワイのオリジナル料理で、この料理の重要なポイントは、地元ハワイで取れる新鮮な食材を使うことです。
ハワイ島高地の牧場で育てられた牛、マウイ島内陸部の豊富なミネラルを含む土で栽培された果物や野菜、世界に誇る魚介類などがふんだんに使われ、数々の料理賞を受賞してきました。
ワイキキに行くときは、ぜひハワイ・リム・キュイジーヌのレストランを予約してみましょう。
ハワイ料理は国際色豊か! 新しい食事にも挑戦してみよう
ハワイは紀元前に渡航してきたポリネシア人の伝統料理だけでなく、歴史の中で多くの移民を受け入れてきたことによる多国籍な料理がハワイ独自の発展を遂げてきました。
「醤油」や「おむすび」といったように日本語もよく使われており、日本人なら見たことがあるような料理も多いでしょう。
食事もまた、旅の大きな楽しみのひとつですよね。
ハワイ旅行ではぜひいろいろな料理に挑戦し、新しいお気に入りをみつけてください。
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