- ダニエル・K・イノウエ国際空港の概要について
- ダニエル・K・イノウエ国際空港の歴史と名前の由来について
- 政治家ダニエル・K・イノウエ氏とハワイについて
日本からハワイへ行く際に利用するのが「ダニエル・K・イノウエ国際空港」です。
もとはホノルル国際空港という名前でしたが、2017年に現在の名前に変更されました。
この記事では、ダニエル・K・イノウエ国際空港の基本情報やその歴史、日本人へのサービスや、空港利用に関しての注意点などを解説します。
目次
ハワイの玄関口「ダニエル・K・イノウエ国際空港」
ダニエル・K・イノウエ国際空港は、アメリカ合衆国ハワイ州オアフ島にある国際空港です。
ホノルルの中心部から約10kmのところに位置し、ワイキキからも車で30分ほどで到着できます。
ハワイの空の玄関口として知られており、1927年の3月に開港しました。日本からの直行便も多く出ているため、日本からハワイに行く際は基本的にこの空港を利用することになります。
毎日6万人近くの人が乗り降りする国際空港として、また、マウイ島などハワイ諸島への中継地としても利用されている空港です。
ダニエル・K・イノウエ国際空港の詳細
・住所:300 Rodgers Blvd, Honolulu, HI 96819
・IATAコード:HNL
・旅客ターミナル数:3つ
・種類:軍民共用
・面積:1708ha
・公式サイト:https://airports.hawaii.gov/hnl/
※2025年1月現在の情報です
ダニエル・K・イノウエ国際空港の歴史
アメリカ準州だった1927年に、ハワイで最初の空港が建設されました。
最初の名称は、海軍司令官のジョン・ロジャース氏の名をつけ「ジョン・ロジャース・フィールド」でした。
この頃の利用者はまだ限定的で、アメリカ本土の富裕層や冒険家などが主な旅行者でした。
パールハーバーの攻撃以降、ジョン・ロジャース・フィールドは軍の統制下に入り、陸軍と海軍によって拡張工事が行われます。
海軍航空基地として利用されていた1946年の時点で、アメリカ最大級の空港になっていました。
そして、島のインフラが急速に進みつつあった1950年代、空港の重要性がさらに高まったこと、アメリカ本土での「空港のある都市の名前を空港名にする」動きがあったことなどから「ホノルル空港」へと名称を変更しています。
順調に外国線も増えたことにより、1951年には地名から取って「ホノルル国際空港」へと名称を変更。
この当時は朝鮮戦争の影響もあり、アメリカ国内の空港で3番目の発着便数になっていました。
1953年、ホノルル国際空港の滑走路(3991m)が世界一長い滑走路として認定されました。
ちなみに、現在世界で最も長い滑走路は中国のチベット自治区にあるチャムド・バムダ国際空港です。
その後、プロペラ機からジェット機の時代に入り、空港の拡張や改良のさまざまな工事が行われました。
1977年、完全に岸から独立した形の滑走路「リーフ・ランウェイ」が完成。多くの飛行機だけでなく、スペースシャトルを含め、航空機の緊急着陸用滑走路にも指定されています。
湾岸戦争や同時多発テロ、SARSなどの多難な時期を乗り越え、2017年には日系の政治家ダニエル・K・イノウエ氏の偉大な功績を称えて「ダニエル・K・イノウエ国際空港」へと名称を変更しました。
ジョン・ロジャース氏はアメリカの海軍司令官
空港開港時の名前となったのは、アメリカ海軍のパイオニア的存在で、航空の発展に尽力した人物「ジョン・ロジャース」氏です。
彼は1925年の8月にサンフランシスコを出発し、ハワイまでの太平洋横断飛行を初めて成功させた人物としても知られています。
ダニエル・K・イノウエ氏はハワイ生まれの日系アメリカ人
ダニエル・K・イノウエ氏は、1924年にホノルルで生まれた日系2世です。両親は1899年にハワイへ移住した日本からの移民でした。
アジア系移民への人種差別がひどく多かった中で、強い意思を持つ人間に育ったと言われています。
第二次世界大戦中に、日系アメリカ人で構成されたアメリカ陸軍第442連隊に志願し、戦闘で右手を失う重症を負いました。彼は戦時中の英雄的行動によって、名誉勲章を授与されています。
戦後は政治の道へと進み、1959年に日系人初の下院議員に当選。1963年から2012年まで、50年近くにわたって連邦上院議員として活躍しました。
ワシントンでは国防や歳出政策において重要な貢献を果たし、日系人の地位向上に大きな影響を与えました。
また、連邦予算を活用し、ハワイのインフラ開発を推進したことで、ハワイ経済が大きく発展するきっかけを作っています。
日本は優遇されている? 日本人への配慮とサービス
ダニエル・K・イノウエ国際空港は、日本人にとって使いやすい空港と言われています。
以下、その理由3つをみていきましょう。
- ハワイへの直行便は国内5空港もある
- JALやANAのラウンジがある
- 日本語での案内表示や日本語対応可能スタッフの常在
ハワイへの直行便は国内5空港もある
直行便があると便利なのは、乗り換えの必要がないため、お金も時間も大きく節約できることにあります。
そして、日本はハワイへの直行便がいくつかあるうえに、ダニエル・K・イノウエ国際空港への直行便が出ている空港は、何と5つもあります。
- 羽田空港
- 成田国際空港
- 関西国際空港
- 中部国際空港
- 福岡空港
日本はハワイへ行きやすい国であるわけですね。
JALやANAのラウンジがある
ダニエル・K・イノウエ国際空港には、日本航空(JAL)や全日空(ANA)のラウンジがあります。
ラウンジでは多くの場合、ソファーやテーブルが用意され、フードやドリンクが無料で提供されるなど、特別なサービスが受けられます。
ゆっくりと待機時間を過ごせるため、条件に合う方はぜひ利用してみてください。
日本語での案内表示や日本語対応可能スタッフの常在
日本便が多く発着していることもあり、チェックインカウンターやゲートでは日本語サービスが充実しているうえ、案内板も日本語が多くみられます。
日本語を話すスタッフも常在しているため、空港内で英語がわからないことによる言葉の障壁はほとんど感じないでしょう。
ダニエル・K・イノウエ国際空港での注意点
ダニエル・K・イノウエ国際空港を利用するに当たり、注意が必要なことを紹介します。
- レストランやカフェはセキュリティーゲート通過後に多い
- 喫煙所は空港外のエリアにある
レストランやカフェはセキュリティーゲート通過後に多い
空港に行ってからお土産や食事を楽しもうと考えている方は、早めにセキュリティチェックを通過してしまうことがおすすめです。
実は、ダニエル・K・イノウエ国際空港の出発口ロビーのエントランス付近にはほとんど飲食店がありません。
共有部分ではエアコンが効いてないことも多いため、セキュリティチェック前にお腹を満たそうとすると、暑い中うろうろとお店を探しまわることになってしまいます。
セキュリティチェック後のエリアにはレストランやカフェ、フードコート、免税店などがたくさんありますので、早めにチェックを通過するようにしましょう。
喫煙所は空港外のエリアにある
喫煙者にとっては少々大変ですが、ダニエル・K・イノウエ国際空港の構内には喫煙所がありません。
建物の外へ出ると設置してありますので、一服したいと考えている方は事前に喫煙所の確認をしておくことを忘れないようにしましょう。
2階の出発階では、ライドシェアやバス乗り場がある中央分離帯部分、ロビーごとに1か所ずつ。1階の到着階ではターミナル3のパーキング付近、ターミナル1と2の間にもあります。
ダニエル・K・イノウエ国際空港の基本情報を押さえよう!
日本からハワイに行く際には必ず利用するのが、ダニエル・K・イノウエ国際空港です。
3つのターミナルがある大きな空港で、レストランやカフェ、お土産物屋、免税店、各ラウンジなどがたくさん入っているため、滞在時間を十分楽しめるでしょう。
日本語が通じるうえに案内板も多いですが、訪問前にはスマートフォンに公式マップをダウンロードしておくと便利ですよ。