独特な歴史をたどってきたハワイでは、さまざまな他国から集められた植物が混在し珍しい植物がたくさんあります。
今までに見たことがない植物の世界を楽しみたい方は、ぜひ植物園を訪れてみてください。
この記事ではハワイ各島の植物園数やハワイで使われている独特の植物分類法、そしてオアフ島にある植物園の一覧と、中でも特におすすめなフォスター・ボタニカル・ガーデンについて解説します。
ホノルル最大の植物園を訪問し、鮮やかで美しい自然に癒されましょう。
目次
ハワイにはたくさんの植物園がある
ハワイは観光客が訪れる主要な島々それぞれに、植物園が複数あります。
ハワイ州観光局の公式サイトによると、以下4つの島の植物園の数はいずれも5つ以上となっていました。
- オアフ島の植物園8つ
- ハワイ島の植物園6つ
- マウイ島の植物園5つ
- カウアイ島の植物園5つ
ハワイの文化は自然や植物と密接である部分が多いため、植物園はハワイアンにとって大切な場所です。
観光客にとってもハワイの文化やハワイの歴史を知るうえで大いに役に立ってくれるため、ハワイを訪問する際にはぜひ足を伸ばしてみてください。
▼ハワイを代表する観葉植物については以下の記事で詳しく解説しています。
ハワイの独特な植物の分類法
ハワイは古くから移民を受け入れていた歴史がある島です。
そのため、ハワイの植物は他国や土地では使わない、独自の分類によって分けられています。
ハワイにある植物は、大きく以下の3つに分類されています。
【外来種】外国から持ち込まれた植物のこと。プルメリア、パイナップル、ブーゲンビリア、マカダミアナッツなど。
【固有種:2つ】
①人が住む以前からあった植物のうち、ハワイ諸島でしか生息していない植物のこと。コア、コキオ・ケオ・ケオなど。
②人が住む以前からあった植物のうち、ハワイ諸島を含む限られたところで生息する植物のこと。ハラ、ナウパカ、ハウなど。
【伝統植物】ポリネシア人が持ち込んだポリネシアからの植物のこと。タロ、ククイ、バナナ、サトウキビなど。
この他に、分類としては絶滅危惧種があります。
オアフ島の8植物園一覧
ハワイ州の州都があるオアフ島には、合計で8つの植物園があります。
その多くが市営のために入園無料であるうえに、トレイルコースも整備されているため、お得かつ安全にハワイの自然を楽しめますよ。
- フォスター・ボタニカル・ガーデン
- リリウオカラニ・ボタニカル・ガーデン
- ココ・クレーター・ボタニカル・ガーデン
- ワヒアワ・ボタニカル・ガーデン
- ライオン(ライアン)・アーボリータム
- ホオマルヒア・ボタニカル・ガーデン
- ワイメア・バレー
- クイーン・カピオラニ・ガーデン
フォスター・ボタニカル・ガーデン
ホノルルのダウンタウンにある都会のオアシスで、1万種類以上の熱帯植物が咲き乱れる場所です。
先史植物やハワイの特別保護樹などがあります。入場料は5ドル、営業時間は9時から16時です。
リリウオカラニ・ボタニカル・ガーデン
元々はフォスター植物園の一部でしたが、フリーウェイの建築により分断されてできた植物園です。
リリウオカラニ女王が愛した場所であったことが名前の由来で、敷地内にはヌウアヌ川とワイカハルル滝があります。
入場料は無料、営業時間は7時から17時までです。
ココ・クレーター・ボタニカル・ガーデン
オアフ島の東海岸にあるココクレーター内の植物園です。
東京ドーム5つ分の広さがある大きな植物園で、春から夏にかけてプルメリアが咲き誇る「プルメリア・グローブ」を目的にくる方がたくさんいます。
他にもサボテンなどの多肉植物が有名です。入場料は無料、営業時間は日の出から日没までです。
ワヒアワ・ボタニカル・ガーデン
知る人ぞ知る穴場スポットとも言われる場所で、たくさんの熱帯植物が生息しています。
ハワイの固有植物をじっくり観察するならここがおすすめです。
入場料は無料、営業時間は9時から16時までです。
ライオン(ライアン)・アーボリータム
ライオン・アーボリータムはハワイ大学が管理する植物園です。
熱帯地域から集められた何千種類もの植物が楽しめるほか、ハワイ固有の植物とポリネシアからの伝統植物が集められています。
入場は予約制で、入場料は任意で寄付が推奨されています(一人につき10ドル程度)。営業時間は平日の、予約があるときのみです。
ホオマルヒア・ボタニカル・ガーデン
オアフ島で最大規模の植物園で、広さは東京ドーム34個分もあります。
熱帯の樹木や民族植物学の展示などがあります。
入場料は無料、営業時間は9時から16時までです。
ワイメア・バレー
ハワイのパワースポットとしても有名なワイメア・バレーの植物園。
約5,000種類の植物がありますが、一番の見どころはワイメアの滝です。
入場料は大人が15ドル、子ども(4〜12歳)が7ドル50セント、60歳以上が7ドル50セントです。
営業時間は9時から17時までとなっています。
クイーン・カピオラニ・ガーデン
カピオラ二公園の奥にあるお庭です。
ハイビスカスやブーゲンビリアといった花がたくさん咲いているため、散歩道としておすすめされます。
入場料は無料、24時間営業です。
「フォスター・ボタニカル・ガーデン」はホノルル最大の植物園
ここでは都会のオアシスとして観光客に人気があり、ホノルルで最大の面積を持つうえに最古の公営植物園である「フォスター・ボタニカル・ガーデン」について紹介します。
ハワイにある出雲大社から徒歩で5分程度の場所にあるため、ぜひ出雲大社とセットで観光してみてくださいね。
元々は個人の邸宅の庭
フォスター・ボタニカル・ガーデンはホノルルの中心部に位置しているにもかかわらず、5.5ヘクタール(55,000㎡)もの広さがある植物園です。
東京ドーム1.2個分であるため植物園としてはさほど大きさはありませんが、こちら、実は元々個人の邸宅の庭でした。一家庭のお庭だと考えると、とても巨大ですよね。
ドイツ人医師であり植物学者でもあるウィリアム・ヒレブランドが1853年に王族から土地を購入し、ドイツへ戻るまで20年近く暮らしていた場所です。
彼は南国の木々や植物を植えたり動物を放し飼いにするなどをして、非常に豊かな森を作り上げました。
その後トーマス・フォスターが購入し、更にさまざまな木々を植えた結果、現在のように迫力ある大自然を楽しめる場所になりました。
フォスター夫妻の死後、庭はホノルル市へ寄贈され、現在は市営の植物園になっています。
インパクト大の植物が豊富
フォスター・ボタニカル・ガーデンの見どころは、インパクトが強い植物の数々。
以下のように大きな存在感を放つ植物が、訪問者の視線を掴んで放しません。
- キャノンボールツリー
- カリブダイオウヤシ
- 菩提樹
- ソーセージの木
- レインボーツリー
など。
また、絶滅寸前の植物やハワイ固有の植物などもじっくり楽しめます。
入口に日本語のパンフレットがある
日本からの方は、入口で日本語のパンフレットをもらえますので利用しましょう。
白黒のコンパクトなパンフレットですが、かなり丁寧に解説されており、わかりやすさは抜群! 植物園を楽しむにはマストアイテムです。
ハワイの歴史が詰まった植物園は必見のスポット!
ハワイの植物園にはハワイの歴史とその重みがぎっしり詰まっています。
雑誌や図鑑などで観るハワイの植物を、実際に自分の目でみるとさまざまな発見があることでしょう。
入場料が無料であることが多いうえに、散歩コースとしても最適です。珍しい植物や美しいお花を、ぜひじっくりと楽しんでくださいね。
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