- プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の歴史について
- プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園へのアクセスについて
- プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の見どころについて
ハワイ島のコナ沿岸にある、歴史的にも大変重要な史跡が残るエリア、プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園をご存じでしょうか。
ハワイの歴史や文化を知るうえでは外せない観光スポットであり、ハワイ島で最も有名なパワースポットでもあります。
今回は、ハワイ島最大の聖地である「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」について、歴史や見どころを解説していきます。
ハワイ島へ行く機会があればぜひ訪問し、その魅力に触れてみてくださいね。
目次
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園はハワイ第一級の聖地
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園は、ハワイ島のコナ南部、ホナウナウ湾にあります。
古代ハワイアンが作った聖地(ヘイアウ)であり、コナの王族の居住地でもあった場所です。
この地はもともとグレートウォールと呼ばれる石垣の壁によって2つのエリアに分けられており、一方は王族の居住地、そして一方が逃れの地となっていました。
ハワイ語で「Pu’uhonua」と表記するこの場所は、「逃れの地」や「聖域」「保護」といった意味があります。
イメージとしては、かつて日本にあった駆け込み寺が近いでしょう。
プウホヌア・オ・ホナウナウはその歴史から「浄化のパワースポット」と呼ばれ、現在も多くの人が浄化を求めて訪問しています。
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の詳細
- 住所:State Hwy 160, Honaunau, HI 96726, United States
- 営業時間:8:15~日没の15分後(ビジターセンターは8:30~16:30)
- 定休日:元旦、クリスマス、独立記念日などの祝日(要公式サイト確認)
- 入場料:大人$10 無料入場日有り・公式サイトで発表
- 駐車場:有り
- 公式サイト:https://www.nps.gov/puho/index.htm
コナ海岸の溶岩でできた平地に、約180エーカーの敷地が広がっており、一帯には16世紀以降の史跡が点在しています。
園内の展示物には番号が振られているため、公園で配られるマップで番号を照らし合わせながら見物しましょう。
なお、現在でもハワイの人々にとっては最も神聖な場所です。
敬意をもって訪問するようにしてくださいね。
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の歴史
古代ハワイにて、カプ(ルール)を破った罪人や非戦闘員である女性・子どもが生き延びられるように、王族が作ったのが「逃れの地」です。
「逃れの地」はここ1つだけではなく、ハワイ各地にありました。
1819年、カメハメハ2世の時代に当時力を持ち過ぎていた神官の力をなくすため、カプ制度が廃止されます。
その際に王は、古い神々への礼拝を捨て、神殿や偶像、逃れの地を壊すように命令しました。
しかし、プウホヌア・オ・ホナウナウには「ハレ・オ・ケアヴェ」と呼ばれる王族の墓があったため、あまりの神聖さに破壊を免れたと伝わっています。
後に王族の遺体はすべて他の場所に移されたため、プウホヌア・オ・ホナウナウは風雨にさらされて朽ち果てました。
しかしさらにその後、1920年にハワイ郡の公園として保護されることとなり、1961年には国立公園として管理されるようになりました。
現在の公園にあるものは、州政府の国立公園管理局によって修復・復元されたものです。
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の見どころ
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園は、2つのパートに分けられます。
王族が住んでいたロイヤルエリアと、逃れの地であるプウホヌアエリア、それぞれの見どころを紹介しましょう。
ロイヤルエリア
ロイヤルエリアはかつてのアリイ(王族)の土地。
神聖な場所で、穏やかな空気が流れる美しい場所です。
ケオネエレ
ケオネエレは入り江の名前です。
カプによって保護されており、かつては王族だけがカヌーで上陸することが許されていました。
水の透き通った美しい入り江で、ウミガメが泳ぐ姿が見られることもあります。
グレートウォール
王族の地と逃れの地の境界線には、グレート・ウォールがありました。
400年以上も前に建設されましたが、現在のものは当時の石壁を補修したものです。
高さは3m、幅が5.2m、長さは305mあります。
ロイヤル・フィッシュポンド
海水と湧き水が混じった池で、かつては王族のための魚の養殖池でした。
カプによって魚の漁には制限があったため、魚を確保するための養殖池が必要だったそうです。
ハラウ
ハラウとは作業場のことで、大きいハラウと小さいハラウが並んで展示されています。
建物はオヒアの木とピりの草で作られていたそうです。
当時、ハラウは漁具を作るなどの作業場として利用されていました。
現在は、カヌーを保管する場所として機能しています。
プウホヌアエリア
海側には逃れの地であるプウホヌアがありました。
グレートウォールによって侵入が阻まれているうえに、陸側には王家の土地があったため庶民は立ち入ることができず、当時は北側の海からしか「逃れの地」へは入れませんでした。
そして北側の海にはサメが多く、逃げ込むためには命がけで泳ぐ必要があったそうです。
サメだけでなく、体力や気力が尽きる前に到着しなくてはならないため、逃れの地に入ることすら、生きるか死ぬかだったと言われています。
なお、現在に昔のままで残っているのは、このホナウナウのプウホヌアだけです。
ハレ・オ・ケアヴェ
この地の神殿(ヘイアウ)であるハレ・オ・ケアヴェは、この公園の一番の見どころです。
敷地内で最も神聖なところである、王族たちの霊廟(お墓)でした。
23人の王族の遺骨が納められていたところで、王族たちの遺骨は祭壇に大きなマナ(神秘の力)を与えたとされています。
ティキ
ハワイではキイ(Ki’i)とも呼ばれる神を象徴した木彫りの像です。
南洋で古くから守り神として奉られている神様で、ハワイではお土産のモチーフにもよく使われています。
ケオウア・ストーン
コナの酋長ケオウアのお気に入りの休憩場所だったとされる、大きな石です。
周囲に空いている小さな穴は、ココナッツの葉で作った天蓋を立てるためのものだったと言われています。
カアフマヌ・ストーン
こちらも巨大な石であるカアフマヌ・ストーンは、カメハメハ大王の王妃・カアフマヌの名前がついたものです。
王と王妃が夫婦喧嘩をした際に、王妃は海を泳いでプウホヌアまで渡り、石の下に隠れたという伝説が残っています。
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園はハワイの歴史的重要スポット
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園は、ハワイの聖地であると同時に、当時の政治の中心地でもあった場所です。
各史跡や見どころは、ビジターセンターでもらえるパンフレットに描かれていますので、パンフレットを手に各自好きに歩き回ってみてください。
この地は何と晴天率が90%を越えると言われている場所で、雨天の心配がほとんどないエリアです。
澄んだ青空と美しい海に囲まれたプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園を、ぜひゆっくり探索してみましょう。
なお、式典などで貸し切りになることもあります。訪問前には必ず公式サイトを確認し、最新の情報を手に入れるようにしてくださいね。
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