- モロカイ島とは何かについて
- モロカイ島の歴史と現在
- モロカイ島の「イースト・モロカイ」「ウエスト・モロカイ」「セントラル」について
ハワイ諸島はどの島も自然豊かですが、その中でも高いビルのひとつもなく、自然と静寂さに包まれた島がモロカイ島です。
「フレンドリーアイランド」と呼ばれる東西に細長い島で、ハワイ諸島全体を空から見た際には真ん中に位置しています。
この記事では、リラックスムード満点のモロカイ島について、それぞれのエリア別におすすめのスポットを紹介します。
いつものハワイとは違う雰囲気を味わいたい!という方は、ぜひモロカイ島を訪ねてみてくださいね。
目次
モロカイ島はハワイの伝統文化が息づく島
モロカイ島は、ハワイ諸島で5番目に大きい島です。
全長は61km、幅は広いところでも16kmと細長く、南部の沖合にはハワイで最長のサンゴ礁があります。
島の人口は7,000人ほどで、その半数以上が代々島に住み続けてきたネイティブ・ハワイアンです。
そしてモロカイ島は、神々に踊りと詠唱で祈りをささげるフラの発祥の地としても知られています。
島はハワイ州内の行政上はマウイ郡に属していますが、カウラパパ半島だけは区別され独立した別の郡になっています。
モロカイ島へのアクセス
モロカイ島へは、オアフ島ホノルルから飛行機で行く方法が主流です。
飛行時間は35分ほどですが便数は多くないため、日本からホノルル経由で行く場合には、スムーズに乗り換えられるように時間を考慮しておきましょう。
モロカイ島の3つのエリアとそれぞれの有名スポット
ハワイ諸島の中でも「のどかな時間が流れる島」と言われるモロカイ島は、以下3つのエリアに分けられます。
- イースト・モロカイ
- ウエスト・モロカイ
- セントラル
それぞれのエリアの特徴や、有名なスポットについてみていきましょう。
イースト・モロカイ
イースト・モロカイは壮大で美しい自然の穴場スポットが数多く集まる、モロカイ島の東部です。海沿いにはハワイ最長のサンゴ礁(45km)も見えます。
イースト・モロカイには美しい自然環境とともに、ハワイの文化や歴史を感じられる場所がたくさんあります。
たとえばカマコウ自然保護区ではハワイ固有の鳥や植物がみられるため、自然愛好家にとっては楽園とも言える場所です。
そんなイースト・モロカイでぜひ訪れてほしい場所は、次の2つが挙げられます。
- ハラワ渓谷
- クミミビーチ
ハラワ渓谷
ハラワ渓谷は、650年頃に古代ポリネシア人が定住していたと考えられている場所です。
連なる尾根を取り囲むように森が広がり、伝説が語り継がれる美しい滝も多数存在しています。
島で最も歴史の古い場所でもあり、ハワイフラの発祥地でもあります。
モロカイ島には5つの渓谷がありますが、ハラワ渓谷はそのうちで唯一簡単にハイキングが楽しめるところですので、ぜひトレイルコースを歩いてみてください。
クミミビーチ
クミミビーチは別名「20マイルビーチ」と呼ばれる海岸で、最高のシュノーケリングスポットとして有名です。ハワイで最も長いビーチでもあります。
どこまでも続く白い砂浜と美しく透明度の高い海があり、手つかずの自然を楽しめます。
車を停める場所はありますが駐車場として整備されているわけではありませんので、訪問時には地元の方々に配慮して訪問するようにしましょう。
ウエスト・モロカイ
ハワイで最大、かつ最も人が少ないビーチがある島西部は、乾燥した土地が広がっています。
リゾート地でもあるため、コンドミニアムやコテージを借り、ゆったりと自然や海を堪能するのに最適です。
66kmほども太平洋沿岸線が続く場所があり、そこでは毎年モロカイ・ホエ・カヌー・コンペティションが開催されています。
ウエスト・モロカイでぜひ訪ねてほしいおすすめのスポットは以下の2つです。
- パポハク・ビーチ
- マウナロア
パポハク・ビーチ
パポハク・ビーチは、南北に5km、幅が90mもあるハワイ最大級の白砂ビーチです。
ビーチとして整備されており、浜辺にはキャンプ場や屋内・屋外シャワー、トイレ、ピクニック設備があります。
ハワイ最大のビーチだけあり、少し歩くだけで誰もいない美しい風景を独り占めできると人気です。
ここでのサンセットは人生で一度は見ておきたいと言われるほど見事だそうですよ。
また、パポハク・ビーチでは毎年5月の第3週に、モロカイ・カ・フラ・ピコという島最大のフェスティバルが開催されます。
文化遺産であるフラ発祥を記念した大会ですので、時期があえばぜひ参加してください。
マウナロア
マウナロアは小さなプランテーションの町で、かつてパイナップル産業が盛んに行われていました。
現在は閉鎖されていますが、2000年まではサファリパークや牧場などの観光リゾート、映画館などもありました。
ノスタルジックな雰囲気が魅力の町で、手作りの凧を販売するお店など、ここでのみのユニークな買い物ができます。
セントラル
セントラルエリアはモロカイ島の中心部で、島民の生活の中心地でもあります。
東の海に面しており、モロカイ島最大の町「カウナカカイ」やマウイ島・ラナイ島へ渡る船の発着場などがあります。
玄関口である空港周辺は、ハワイアンの居住地です。マカダミアナッツ農園、コーヒー農園などがあり、広々とした景色を楽しめますよ。
また、中央北部には背後を断崖絶壁に囲まれた陸の孤島・カラウパパ国立公園があります。
セントラルエリアで見逃せないスポットは、以下の2つです。
- カラウパパ国立歴史公園
- カプアイワ・ココナッツ・グローブ
カラウパパ国立歴史公園
かつて、ハンセン病患者を隔離していた場所です。
背後に迫る断崖絶壁によって車でのアクセスはできず、カラウパパ空港からのフライト、陸地移動では徒歩もしくはラバによる移動が必要となります。
カラウパパ半島はその立地ゆえに、手つかずの土地でした。しかし900年前に農耕地として開墾がスタート、農民が住み始めます。
18世紀にハワイへきた白人との接触により、ハワイアンの多くが伝染病に罹患してしまいます。
その結果、ハンセン病にかかる人が続出することになり、1868年にカメハメハ5世の命令によって「陸の孤島」であったカラウパパ半島が選ばれ、ハンセン病患者の隔離施設が作られました。
感染者の隔離はおよそ100年間続きましたが、1969年に接触感染の予防法が確立されたことにより廃止され、1980年に国立歴史公園として保存されることになりました。
この地に永住し、患者の精神的支えになるだけでなく教会や病院、住宅などを建てる活動をしたのがベルギー人のダミアン神父(本名はヨゼフ・デ・ブーステル)とドイツ系アメリカ人のマザー・マリアンヌ・コープです。
2人の活動により、最低限ではありましたが患者たちの人間的尊厳が守られることになりました。
2人ともこの地で亡くなりましたが、2009年にダミアン神父、そして2012年にはマザー・マリアンが聖人に列せられています。
カプアイワ・ココナッツ・グローブ
セントラルエリアの海岸沿いにあるヤシの林は、カメハメハ5世の治世時に植えられました。モロカイ島のランドマークとして有名です。
ここで見るサンセットは最高であると人気ですが、私有地であるうえにヤシの実が降ってきて危険ということもあり、立ち入りは禁止されています。
最もハワイらしい島・モロカイ島を楽しもう!
モロカイ島はハワイのハワイと称される場所で、多くのハワイアンが心を落ち着かせる旅行先として選ぶ島です。
観光開発が少なく、昔のままの雄大な自然に抱かれてのんびりした時間を堪能できます。
訪れた人々を魅了してやまない「絵画のような風景」やノスタルジックな小さな町を、ぜひ楽しんでくださいね。
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